本エントリーは怖い話を扱っております。ご注意ください。
皆様は「スレンダーマン」という都市伝説上の怪物をご存知でしょうか。
ご存知でない方にとっては「ほっそりとした人」ということで全く怖さを感じないかもしれません。
しかしアメリカでの知名度は絶大。ときに人の命を奪うような恐ろしい怪物として噂されております。
今回はその「スレンダーマン」についてご紹介させていただきたく存じます。
目次
スレンダーマン
容姿
スレンダーマンの容姿はその名の通りかなり華奢です。
背丈は異常に高いとのことですが、目撃証言は様々で180cm~300cmとかなり推定値域が広くなっています。
そんな背丈のスレンダーマンは黒い背広を着用しております。どこで仕立てたのかは不明です。
顔については、のっぺらぼうのように何も無いという証言、あるいは白い布のようなものに包まれているという証言もあることから、顔相は見受けられないようです。
移動手段
スレンダーマンには通常の人間のように足があるのですが、どうもその足での移動はしないようです。
触手
黒い背広姿のスレンダーマン。ドラクエの魔王のように形態変化ができないようにも思われますが、証言によると背中から6~8本ほどの触手を伸ばすことが出来るそうです。
触手は想像を超える伸縮性・柔軟性を持っており、スレンダーマンはこれらを自在に操ることができるといわれております。
そして触手の使用方法の一つとして「足」として使用することが挙げられるのです。
触手で移動するスレンダーマンを目撃した人物によると、『スパイダーマン』に登場する悪役「ドクター・オクトパス」のようであったとのこと。
スパイダーマンが助けに来てくれるはずもないので、ただの脅威でしかありませんね。
テレポート
上記のように普段は(?)触手で移動するスレンダーマンですが、獲物を追い詰めるときは別の移動手段を使用するそうです。
その移動手段はテレポート。「ワープ」「瞬間移動」です。
スレンダーマンが用いる瞬間移動を特別に「スレンダー・ウォーキング」と呼ぶ方々もいらっしゃいます。
テレポートを使って追いかけてくるスレンダーマンから逃げ切るのは至難の業でしょう。
被害
先ほど「獲物」と申し上げましたが、スレンダーマンの顔には口はもちろん、捕食するときの穴すら見受けられないわけです。
実際にスレンダーマンが何を食べるのか、そもそも物を食べるのかに関しては不明。
では「獲物」とは何なのか。実はスレンダーマンはかなり好戦的な怪物で、人間を発見すると例のテレポート能力で追いかけてくるというのです。
見ただけでアウト
スレンダーマンを目撃したと証言する方のほとんどが精神を病んでしまっております。というのも、スレンダーマンを目視しただけで精神に大きなダメージが及ぶというのです。
目視の程度が高ければ高いほど目撃者の被るダメージは大きく、証言者の多くはスレンダーマンの姿をそれほど鮮明には目視できておりません。
さらに目視の程度によっては、鼻血が止まらなくなったり、血の混じった咳という肉体的な症状も現われるそうです。
精神疾患を含むスレンダーマンを原因とする症状は「スレンダー症候群」という総称で呼ばれております。
ロリコン?
スレンダーマンのターゲットになるのは子供の場合が多いそうです。
上記では目視してしまうとダメージを被るとご説明申し上げましたが、それではスレンダーマンは何を目的に追いかけてくるのかはわかりませんよね。
実はスレンダーマンに拉致されてしまった犠牲者もいると言われております。
そのほとんどが女の子。彼女たちは失踪したきり、見つかっておりません。
スレンダーマンはもしかしたらロリコンなのかもしれません。
というのはフィクション
上記のようにつらつらとスレンダーマンという怪物について記載して参りましたが、実はこのスレンダーマンの噂の発信元は明らかになっているのです。
スレンダーマン大人用全身タイツ
フォトショで一番不気味な画像作れた奴が優勝
2009年6月8日、サムシング・オーフル(Something Awful: The Internet Makes You Stupid)というウェブサイトに、「フォトショで不気味な画像を作ろう(create paranormal images through Photoshop)」いう趣旨のスレッドが立てられました。
スレンダーマン最初の写真
そして2日後の2009年6月10日、Victor Surgeというユーザーがスレッドに以下の写真を投稿したのです。
ジャイアンのドアップ
一見、逃げ惑う子供達を写した写真。最初に目が行くのは右に映っている虚ろな目をした少年かもしれませんが、ご注目いただきたいのは写真中央の奥の方。
子供達の後ろにスーツ姿で背の高い男性が見えます。顔はのっぺらぼう。これがスレンダーマンの伝説のはじまりだったのです。
写真のバックストーリー
さらに投稿者のVictor Surgeは上記の写真に補足を投稿しました。それが以下。
“僕等は行きたくなかった。殺したくなんてなかった。でもあいつの染み入るような静けさと広げられた腕が僕らを怖がらせると同時に慰めたんだ。”
1983年 撮影者不明(死亡したと思われる)
上記の意味深な写真と文章により、写真に写る謎の怪物の話題に火がつきました。この怪物は「スレンダーマン」と名づけられ、多くのユーザーが惹きつけられたのです。
その他の写真
同スレッドには多くのスレンダーマン関連の写真が貼り付けられました。ここでいくつかご紹介したく存じます。
スターリング・シティ図書館の火災現場から回収された2枚の写真のうちの1枚。14名の子供達が失踪した日に撮影され、そして「スレンダーマン」に関係している写真として知られている。当局は奇妙な形の人影はフィルムのトラブルによるものと発表。図書館の火災はこの写真が撮影された日の1週間後に発生しており、そのときの証拠品として一度押収された写真である。
1986年 撮影者Mary Thomas(1986年6月13日失踪)
上記のように補足が書かれているものもございます。
これも子供達が楽しそうに遊ぶ中、建物2階ほどの高さのスレンダーマンが立ち尽くしていますね。
子供達の服装から考えて他の写真よりも明らかに時代が古いようにも見えますが…。
スレンダーマン殺人未遂事件
上記のようにスレンダーマンはフォトショップを使って生み出された架空の怪物なわけです。
「お化けなんていない」
「怖い話なんて全部嘘だろ」
とお思いの方もいらっしゃると存じますが、そのような方にとってはかなり満足に足る話だったのではないでしょうか。
とはいえ、仮に嘘から始まった話でも人々が信じ始めると何らかの形になることがあるのです。
3人の少女
アメリカ合衆国ウィスコンシン州ウォーキシャに2人の少女が住んでおりました。アニッサ・ウェアーとモーガン・ガイザー。
2014年5月31日時点で、彼女たちは全員12歳で同じ中学校に在籍していた同級生でした。
中学生といえば多感な時期で、噂話に敏感です。「学校の七不思議」とか信じるに足る話でないにも関わらず、かなり真面目に信じ込んでしまう子も多くいます。
彼女たちにとっては「スレンダーマン」が実際に存在している化け物だったのです。
スレンダーマンに忠誠を
スレンダーマンを恐れていたアニッサとモーガンは考えました。
彼女たちは本気でスレンダーマンに取り入ろうとしたのです。そして導き出した方法が
これによりスレンダーマンは彼女たちの忠誠心を認め、スレンダーマンが住んでいると噂されるニコレ国立森林公園の邸宅に住まわせてくれるのではないかと思い込んだのです。
誕生日お泊り会で…
そこで彼女たちはスレンダーマン計画を立てました。
しかし計画を決行しようにもその日には勇気が出ませんでした。この計画は結局は没になったのです。
後の陳述でこの計画を決行しなかった理由として、ペイトンにもう少しだけ猶予を与えたかったからと述べております。
森の中で決行
誕生日会の続き…2人の少女は遂に犯行に至りました。
片方がペイトンを取り押さえ、もう片方が刃渡り13cmの包丁でペイトンの体を刺しました。その刺し傷は全身に及び、腕・脚・胴体で計19箇所あったといいます。
その内、2つ刺し傷が大動脈に到達。1つは心臓を辛うじて免れており、もう1つは横隔膜を突きぬけ、胃と肝臓に損傷を与えていたとのことです。
犯行後、加害者の2人の少女は意識が朦朧とする被害者に対して、
と言いました。しかし当然助けなど呼ばず、逃走したのです。
生還
酷く傷を負った被害者のペイトンでしたが、アドレナリンが大量に分泌されていたせいか体を動かすことはできました。そこでなるべく道路の近くまで行こうと考えたのです。
そしてその判断は功を奏し、ちょうど通りかかった自転車乗りに発見されることができました。彼はすぐさま救急車を呼び、ペイトンは救急搬送されました。救急車が来るまでに襲われたことも報告したそうで、その後すぐに警察も駆けつけました。
被害者のペイトンは重症。特に心臓・肺付近の損傷が深刻で、手術の成功確率は25%~50%といったところでした。1ミリでも傷がずれていたらそのまま命を失っていたという調書も裁判の際には提出されました。
幸い、手術は成功。しかし手術直後はまだ危険な状態に変わりないため、警察の取調べは「はい」「いいえ」の二択で行われました。
罪悪感より忠誠心
ウォーキシャ警察の懸命な調査により加害者の2名の少女は逮捕されました。
彼女たちは陳述の際、
と言ったそうです。
判決
2017年8月21日、加害者の1人アニッサについて、「再度重犯罪を犯すおそれがある」という検察側の主張に対し、弁護側は「精神鑑定の結果、刑事的責任能力はない」と主張。
この弁護側の主張に対して検察側は「アニッサも自分がしたことの重大性について十分に理解していた」という反論をしましたが、2017年9月15日には陪審員は弁護側の主張を支持。アニッサは「精神鑑定の結果、刑事的責任能力はない」として精神病院で3年間の治療を受ける旨の判決が下されました。
もう1人の加害者モーガンについては、現在も拘留中とのこと。司法取引により裁判にはかけられず、精神医学鑑定に直行するとのことですが、3年以上は精神病院に拘留されるとの見解がございます。
スレンダーマンの映画(追記)
上記の殺人未遂事件とは関係ありませんが、スレンダーマンの都市伝説を映画化した作品が2017年7月15日から公開されていたことがわかりました。
ストーリー
作品のストーリー自体はオリジナルになっているようです。Amazonの紹介によると…
さまざまな町でニュースを追っている記者のサラとカメラマンのマイロ。
彼らはある小さな町で銀行に差し押さえられた家の中で1本のビデオテープを見つける。中には謎の黒いスーツの男と記号が映っていた。
やがて2人はその家にかつて住んでいた家族を見つけるが、彼らは“その男”に監視されていることに気付いてしまう。
それをきっかけに、想像を絶する恐怖に巻き込まれることに・・・
2017年12月発売!
アマゾンでもそのDVD版が発売されるようなので、興味のある方は是非。B級好きな方も是非。
まとめ
どんな理由であれ人の道を外れちゃいけませんぞ。
<<ファミコン版『ゴーストバスターズ』の真のエンディング>>
<<『Mereana Mordegard Glesgorv』呪いの動画>>
最後までお読みくださいましてありがとうございました。