本エントリーは怖い話を扱っております。ご注意ください。
幣ブログでは過去にテレビ番組『探偵!ナイトスクープ』で紹介されたインコの発言が怖いという旨の記事を掲載いたしました。
実はこの他にも『探偵!ナイトスクープ』には伝説的に怖い回があったといいます。
その回では、
町中のいたるところに
謎のビニール紐が括り付けられている
という謎を解明しようとするのですが、結果を申し上げますと結局原因はわからず迷宮入りに。さらに、番組はこの謎に対する情報を受け付けないと言うのです。
当時の視聴者は『探偵!ナイトスクープ』らしからぬ捜査打ち切り、さらに、放り出されてしまった感から、この「謎のビニール紐」に恐怖を覚えたといいます。
今回は『探偵!ナイトスクープ』から「謎のビニール紐」をご紹介したく存じます。
目次
1992年3月20日『探偵!ナイトスクープ』
前エントリーでもご紹介いたしましたが、『探偵!ナイトスクープ』は視聴者から寄せられた悩みや疑問、を、テレビの力で解決・解明していこうというバラエティ番組です。
現在はMCとして俳優の西田敏行氏が出演なさっておりますが、「謎のビニール紐」が紹介された当時は上岡龍太郎氏がMCをお努めなさっておりました。
他、多数のお笑い芸人達が番組を盛り上げるので、たまに不気味なお便りがあったとしても、基本的に賑やかな雰囲気で番組が進行して行きます。
問題の「謎のビニール紐」が登場する回は、1992年3月20日に放送されたものですが、この回も番組は賑やかなムードで進行していきました。
何しろこの謎のビニール紐を調査したのは、お笑い芸人のトミーズ雅氏。普通に考えたら、怖い回になるはずはなかったのです。
依頼内容
以下が1992年3月20日の『探偵!ナイトスクープ』で紹介された「謎のビニール紐」に関する調査依頼です。
私は東大阪市で衣料品販売店を営んでおります。
早急にお調べいただきたいことがあり、お便りいたしました。
実は数週間ほど前から当店の前の電柱に黄色い紐のようなものが括られているのに気がつきました。
最初は気にも留めていなかったのですが、毎朝毎朝見るたびにその紐が増えていくのです。最初は店の前だけと思っていた紐も、よく見るとあらゆるところに括ってあるのです。それに当店の前が特にひどいのです。
気になって仕方ありません。誰が何のためにこの紐をくくっているのか調べてください。
「謎のビニール紐」調査概要
依頼人からのお便りを受けて、トミーズ雅氏が大阪府東大阪市鴻池新田(こうのいけしんでん)に向かいました。
依頼人の店舗
まずトミーズ雅氏が向かったのは、「謎のビニール紐」に関するお便りを送ってきた依頼人の店である「SAURUS(ざうるす)」という衣料品店。
実際に依頼人に話を伺い、ビニール紐を見てみることに。
店の周りにも…
トミーズ雅氏を店の裏の道へ案内する依頼者。
トミーズ雅氏がポールに括りつけられている黄色いビニール紐を指摘。
その白いビニール紐が括りつけられている柱に近づく2人。
警察に通報
なんと謎のビニール紐が括ってある範囲は半径何kmにも及ぶというのです。そこで足だけの捜索をしても埒が明かないということに…
そこでトミーズ雅氏は警察(河内警察署)に通報。特に警察の備品にビニール紐が括りつけられていることを指摘しました。
と何ともアットホームな警察。しばらくして、トミーズ雅氏のもとに警察官の方が駆けつけました。
次々と住人が集まり、周囲は大騒ぎに。ひとまずトミーズ雅氏はその場を離れました。謎のビニール紐は人の家の物干しの支柱にも括りつけられており、鴻池新田の駅周辺ではほぼ全域にわたってビニール紐を確認することができたそうです。
役所もお手上げ
トミーズ雅氏は公園の鉄棒の支柱に結び付けられていた黄色い謎のビニール紐を試しに取ってみることにしました。すると、結び方が「カタカタ結び」になっていることが判明しました。「カタカタ結び」とは詳しくは不明ですが、固結びを2回やっているということでしょうか。
トミーズ雅氏は謎のビニール紐を足で追いましたが、その規則性はなく、ただランダムに結び付けられているようにしか思えないとのこと。
警察の他に更に助力を得ようと、今度は東大阪市役所に電話をしたトミーズ雅氏。
と、行政が特定の目的で括りつけたビニール紐ではないということはわかりました。
謎のビニール紐の入手ルート
ここでトミーズ雅氏は大量のビニール紐が消費されている点に注目。インターネット通販などが普及していない当時ですので、地元の文房具屋さんでビニール紐が大量に売れた記録がないかを確認することに。
ここで他の色も最近大量に売れたことがないかを店の人に確認しました。
ローラー作戦
鴻池新田の周辺では、トミーズ雅氏の通報を受けて警察官の方々がビニール紐の撤去作業に勤しんでおりました。そして、依頼者の店SAURUSの前のビニール紐も撤去され、ひとまずキレイにはなりました。
しかし、いつ再び謎のビニール紐が括られるかわからないのです。まだ依頼者の不安は拭えておりませんでした。
そこでトミーズ雅氏はさらなる調査に乗り出しました。車を用いて、周囲の謎のビニール紐を虱潰しに探してみることにしたのです。もう日は暮れ、夜になっておりました。
すると依頼者の店は謎のビニール紐地帯の最西端にあることが判明。
そこから東へ進むと、最終的に楠見橋(くすみばし)交差点にあるガソリンスタンドにたどり着きました。トミーズ雅氏によると、このガソリンスタンドが謎のビニール紐の最東端であるとのこと。
電柱に謎のビニール紐がびっしりと括りつけられておりました。
あまりの光景に衝撃を受けたトミーズ雅氏。ガソリンスタンドの店長に話を伺うことに。
結果報告
以上の調査結果を依頼者に伝えることに。トミーズ雅氏はいままでのロケで最も不気味なロケであるとも言いました。
あまりの不気味さにサンプルとして取ってしまったビニール紐を元の場所に戻してしまう始末。
その後、焦って紐を結びなおすトミーズ雅氏の映像に被せて
調査打ち切り!
本件に関する情報は
今後一切、取り扱いません
ご諒承下さい。
というメッセージが。
これにてVTRは終了です。
考えられる説
番組の放送から既に20年以上も経っている現在でも謎の多いこの『探偵ナイトスクープ』の「謎のビニール紐」。
インターネット上でも様々な説が飛び交っており、実際にどれが真実なのかわからない状態です。
看板を止めていた紐がそのまま残っただけ説
発見された謎のビニール紐はかつては看板を止めていた紐であって、放送当時の段階で看板のみが取り外され紐だけが残ってしまったという説がございます。
たしかにモデルルームなどの広告の看板を電柱に設置する際にビニール紐で括りつける場合はございますね。
しかし、
- ガソリンスタンドのビニール紐
- ビニール紐は比較的低い場所に集中している
ことから、看板設置という説の真実味は薄いのではないかと存じます。
地上絵・魔方陣説
これは放送当時、『探偵!ナイトスクープ』スタジオの上岡龍太郎氏からも指摘されたのですが、
この謎のビニール紐を上から見ると、絵になっているのではないか
という説がございます。
さらにその説から派生してインターネットでは、
謎のビニール紐は何らかの結界なのではないか
とも…
もはやスピリチュアルの世界。
しかし、トミーズ雅氏はスタッフと共に夜中まで車で町中のビニール紐を確認し、地図に記録していたのです。謎のビニール紐が何らかの図形を示していたのなら、何となく気づくのではないでしょうか。
スタジオでの上岡龍太郎氏の問いかけに対しても、肯定しておりませんでしたし。
放送できない人が犯人だった説
仮に犯人が真面目にビニール紐を括っていて、明らかに気が触れている方であったら、たとえ『探偵!ナイトスクープ』でも放送できないでしょう。
番組は犯人を突き止めた結果、放送することを断念した
という説が囁かれております。
確かにVTRの最後に表示された、
調査打ち切り!
本件に関する情報は
今後一切、取り扱いません
ご諒承下さい。
普通なら放送後、視聴者の方に情報を募集したりして、再調査という線も考えられるのですが、放送した時点でその可能性を完全に打ち切ってしまっています。
不自然といえば、不自然。この説は真実味があるのではないかと存じます。
まとめ
探偵!ナイトスクープは攻めてますね。昔も今も。
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最後までお読みくださいましてありがとうございました。