皆様はUSBメモリーを頻繁にご利用なさいますか?
データの簡単なバックアップや持ち運びには便利なUSBメモリ。
企業の大事なデータが入っている場合には厳重なセキュリティがかかっていることが多いですが、個人の場合は特にセキュリティなんてかけませんよね。
今回はそんな個人のUSBメモリを拾った方の不思議な体験。
なんでも拾ったUSBメモリに入っていた画像ファイルを加工したら…
その写真に
写っていた人が消えてしまった
というのです。
目次
The Flash Drive
以下は海外の都市伝説を翻訳したものです。
はじめに
これは皆様への警告であるとお捉えください。あなた方の皆が巻き込まれるおそれのある事件。
もしこのことについて知らない場合、あなただけでなくあなた方のご家族をも脅かす潜在的リスクがあるのです。
今からお話しするのは私が拾ったUSBメモリにまつわる3日間のお話です。
自動車教習所の講義
私は自動車教習所の講義に通っていました。
講義では毎回、教官の言うことをノートにメモするだけ。想像ができない方は、退屈な学校のようなものだと思ってください。
とはいえ、幸いなことにその講義も1日2時間。
その後はバイクに乗って家に帰るのが講義の日のルーティンでした。
1日目
しかしその日は違いました。
寝不足による疲労
夏の少々肌寒い朝、いつもよりも早めに起床したのです。
それによる寝不足のせいか、講義中何度もうたた寝してしまいました。講義が終わるころには疲れきってしまっていました。
正直、バイクに乗って家に帰るのすら憂鬱なくらい疲れていたのです。なにせ30分も起伏の激しい道を走行しなければいけないのですから。
バイクでつまずく
とはいえ、帰らなければなりません。
私はバイクを運転し、家に向かいました。
運転してから20分ほど、いよいよ疲れが限界に達してきておりました。疲れからか道に落ちていたものに気がつかなかったんでしょう。私のバイクはそれにつまずき、コントロールを失いました。
気がつくと道端の草むらに突っ込み、私の体は枝に囲まれていました。ただ幸いにも腕に軽い切り傷を負っただけで、大事には及びませんでした。
USBメモリーを拾う
私は道に落ちていたものを確認すべく、つまずいたと思われる場所に戻ってみました。そこには1つのUSBメモリーが。
「なんでバイクで轢いたのに壊れていないんだ?」
と思いました。
本来ならバラバラに壊れていてもおかしくない精密機器。でも、壊れなかったんです。
私は不穏な好奇心に囚われました。
このちっぽけな精密機器に一体何が入っているのか、何故こんな道路のど真ん中に落ちていたのか…
そんな事故もあり、私はいつもよりも20分遅く家に帰りました。母は私のことを心配してくれたらしく、なんで遅れたのかと聞いてくれました。私は途中でバイクが壊れたから残りの道を歩いて帰ってきたと説明しました。どうやら母は信じてくれたようです。
私は2階の自室に行き、パソコンに例のUSBメモリを接続しました。
…そして中のデータを見たのです。
happy.TIF
一つ目のファイルは「happy.TIF」でした。ブランコに乗る少女の写真。
「.TIF」ファイル…
この時点で私はこの画像ファイルには何らかの加工が加えられていると思いました。昼間の写真なのにもかかわらず、背景に映る太陽の色がやけにオレンジかかっていました。
二つ目のファイルは「cookie.TIF」。先の少女がクッキーのお皿を持って、他の4人の家族に囲まれていました。彼らは皆、幸せそうでした。
上記の他に3つのファイルがありましたが、すべてがその家族の写真で、TIF形式でした。
全てがTIF形式…一体何故?
USBメモリーの落とし主のイメージとして考えられたのが、Photoshopで写真を加工するのが好きな人というものですが、Photoshopで加工した画像をTIF形式に変換した理由は?
いたずら計画
私はフリーライターの講習でPhotoshopの使い方を学んで以来、頻繁にPhotoshopを使っているので、写真の加工にはかなり自信があるのです。
ここで私に生まれた悪魔的発想。
Photoshopでこれらの写真を編集して、USBメモリーを元の場所に返したら…
私はすべての写真を滅茶苦茶にしてやろうと思いました。もし元の持ち主が手に入れた場合、ぐふふな展開が待ち受けているに違いありません。
私は我ながら傑作だと思いました。
2日目
翌日、早速写真の加工にとりかかりました。
写真加工
まずは「happy.TIF」。
改めて写真を見ると、幼い少女が微笑んでいました。
「あばよ」
私は大声で言いました。
写真から少女の部分だけを切り出し、あたかもそこには誰もいなかったように加工しました。「cookie.TIF」も家族全員の存在を写真から消してしまいました。
me.TIF
加工後はまるでただの風景を写した写真。私は面白くて次から次へと加工していきました。
3番目の画像は「me.TIF」と名づけられていました。あの少女の別の写真でした。カメラの前で笑っている少女。
…気のせいでしょうか、先ほどの画像よりも少女の色が白くなっているような気がしました。と、そんなことは気にせず、加工再開。
加工後は真っ白な壁。
summer.TIF
4番目の画像は「summer.TIF」でした。家族5人でピクニックに行ったときの写真でしょうか。彼らは皆、幸せそうでした。不気味なほど。皆の顔は笑顔だったのですが、どうにも不気味でした。
まあともあれ、私はやりたいことをやりましたよ。誰もいないピクニックの写真のできあがり。
memory.TIF
最後は「memory.TIF」と名づけられていました。家族皆が写っていました。しかし先ほどの不気味さの正体がわかってしまったのです。
家族みんなが幽霊のようになっていました。つまり全員の体が半透明になっていたのです。
…まぁ加工が楽になるので丁度良かったんですけど。
結局最後の画像も壁だけになり、笑顔は消し去ってやりました。
私のいたずらはきっと傑作になるだろう!
…編集前に戻す方法を知っていたらの話です。
3日目
翌日、起きて母が新聞を読んでいるのを見かけました。
ふと母の新聞の見出しに目がいったのです。
五人家族失踪事件 手がかりみつからず
…嫌な予感がする。
母が新聞を読み終わるや否や、私はその新聞を手に取りました。
隣に住む住民が失踪した五人家族がどこにもいないことに気づき、警察に通報した。警察が失踪した家族の家に入ると、家具やテレビなど家はもぬけの殻であった。
警察によって発見されたのは、壁にかけられた写真。しかしそれらすべては無作為に撮影されたと思われる風景の写真であり、家族は写っていなかった。駆けつけた警察官によるとまるで彼らは元々存在しなかったかのようだとまでコメントしている。
これを読んで、ただの偶然の一致とは思えませんでした。
やってしまったのです。私が彼らの存在を消してしまったのです。全部、私のせいなのです。
今日まで罪悪感に苛まれながら生きてきました。自動車教習所も辞めました。Photoshopも一切起動していません。
ここで皆様に警告です。
写真で自分以外には決して加工を加えないでください。重大な事が起こってからでは遅いのです。
まとめ
USBメモリは落とさないようにしよう!
最後までお読みくださいましてありがとうございました。