サブリミナル映像が『シティハンター2』にも

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皆様、「サブリミナル効果」ってご存知ですか?

サブリミナル効果とは、意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表れるとされている効果のことです。すなわち、本人が意識できない、深層心理に刺激を与えることで発生する効果です。

もし仮に、「○○党」という政党が、その名を世に知らしめるためにサブリミナル的表現を用いて、皆様の深層心理に「○○党」という名前を植えつけたとしましょう。

植えつけられたことに皆様は気づくことはありません。普通の生活をしているだけなのです。いざ投票というときに、○○党に票を入れがちになるという効果です。

そのサブリミナル的表現の効果のほどは、現在、賛否両論ではございます。

しかしながら、日本では以前、(ギャグ的なのも含めて)サブリミナル的表現が横行していた時期があり、それ以来、日本政府はそれに真剣に向き合っています

今回は日本で実際にあったサブリミナル的表現をご紹介したく存じます。

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映像でのサブリミナル

サブリミナル表現について最も有名なのが映像によるものです。

映像はデジタルなもので、アナログなものではありません。すなわち、1枚1枚の画像を高速で切り替え続けることで、あたかも動いているかのように見せているわけです。

仮に、高速で切り替わる大量の画像の内の1枚に妙な画像があっても、人は知覚することはできません

しかし、知覚することのできないその1枚も、人の思考に大きな影響を及ぼすと考えられているのです(前述の通り、賛否両論あります)。

日本でのサブリミナル

映像でのサブリミナル的表現は、アメリカなどでCMやプロパガンダに使われるところから始まりましたが、日本でも1980年代には頻繁に行われていました。

『CITY HUNTER 3』ーオウム真理教

皆様、『CITY HUNTER』をご存知でしょうか。北条司先生による少年ジャンプの漫画で、日本テレビ系列でアニメ化された1980年代を代表する人気アニメの一つです。

本作品は、新宿で依頼を待つ伝説のスイーパー「冴羽りょう」が活躍する、ハードボイルドアクションコメディ作品です。TM NETWORKさんの『Get Wild』がエンディングでしたので、そちらの印象が強く残っている方も多いのではないでしょうか。

1989年12月24日放送の第11話

『CITY HUNTER』アニメシリーズの三作目、『CITY HUNTER 3』。事件は1989年12月24日に放送された第11話「クリスマスにウェディングドレスを・・・(後編)」に起こりました。

白いタキシードを着た冴羽りょうが走っているシーン。そのフレームの一つに、日本の犯罪史に残るカルト教団オウム真理教」の教祖麻原彰晃氏の写真が入り込んでいたのです。

▲左から3枚目の赤い画像が麻原氏。さらに3フレーム後にも、これまた無関係の某キャラクターが。

映像の1フレームに遊び心を

当時、「サブリミナル効果」などというものは、世間に浸透しておらず、上記の表現も一旦は見逃されました。コマ送りにしなければ、誰も気づかないですしね。

事実、『うる星やつら』『パトレイバー』など、1980年代を代表する他の作品中にも、様々な1フレーム遊びが施されてました。とくに『パトレイバー』なんかでは、1フレームに書面が表示され「コマ送りでわざわざ何を書いてあるか読んでいる方ゴクローサマです えっへっへ」というメッセージが書かれていたことなんかもありました。


▲『パトレイバー』の1フレーム。ゴクローサマです えっへっへ

つまり、これらはアニメ制作サイドの遊び心から出たものだったのです。サブリミナル効果をもたらそうなんて思っていなかったんですね。

・・・何故、『CITY HUNTER 3』の制作スタッフは麻原氏を一瞬入れたのでしょう。

オウム真理教は事件前はただのネタだった

当時、オウム真理教の施設ができる町の人が、それに対して反対の猛講義をしている報道がたびたびなされておりました。しかしながら、実被害は個人レベルで、世間的には変なカルト教団とかネタとして扱われる存在でした。


▲歌もリリース。あんな犯罪起こすとは思いませんでした。

一転して時の犯罪組織となったのは、地下鉄サリン事件が起こった1995年3月20日からです。件の回が放送されたのは1989年12月24日。すなわちオウム真理教はネタとしてつかわれていたのではないかと想像することもできます。

新党を結成するというトンデモをやらかした時期でもありますしね。

テレビ局間のバトル

地下鉄サリン事件後、ジャーナリスト達は『CITY HUNTER 3』のサブリミナルを発見しました。それを指摘したのはTBSでした。はたしてどうでる日本テレビ!?

1995年5月2日『ニュースの森』(TBS)

TBS系のニュース番組『ニュースの森』において、上記のサブリミナル的表現について痛烈に批判しました。

1995年6月9日『きょうの出来事』(日本テレビ)

先の指摘を受けて、日本テレビも黙ってはいませんでした。1995年5月7日、14日にTBSで放送された『報道特集』で、麻原氏やオウム真理教の広報である上祐史浩氏の顔のアップ、それに血の付着したナイフのアップなど16カットが一瞬だけ挿入されていたことを発見し、それを痛烈に批判しました。

さらに、後の日本テレビのジャーナリストの調査により、坂本弁護士一家失踪事件にTBSが絡んでいたことが明らかになりました。

遊びのフレームと洗脳のフレーム

上記からわかることは、日本テレビの『CITY HUNTER 3』は遊びで入れたフレームである可能性が高いのに対し、TBSの『報道特集』に挿入されたフレームは完全に視聴者を洗脳しようという意図で入れられたフレームであるということです。

上記の『報道特集』が、日本で最初に明らかになった、洗脳目的のサブリミナル的表現とされています。

後のサブリミナル

日本政府は、サブリミナル的表現の危険性を鑑み、そのような潜在意識を刺激するような表現を禁止しました。

でも、たまに出てくるんです。

日本テレビ『マネーの虎』

『マネーの虎』は起業アイディアのある人が、融資してもらうために、著名人の前でプレゼンテーションをするという番組です。今でも、時々特番でやったりしてますよね。キャラクター抱き枕とかで話題になった・・・

そのオープニングに、0.2秒くらい1万円札が表示されたのです。まあ、普通に目視できるレベルですので、サブリミナル的表現ではない気もしますが、ゴールデン進出後、番組側は修正しました。しかし、深夜枠に戻って、またオープニングを修正前に戻しました。ってことは、やっぱりなにか意図とか、こだわりがあるんでしょうかねー。

▲『マネーの虎』のオープニング。何故かちょっと怖いwww

まとめ

サブリミナルってあるんですか?(素直)

ちなみに、恐怖のサブリミナルを埋め込んだ『スポンジボブ』の没エピソードについては、前エントリーをご覧ください!

恐ろしすぎる『スポンジボブ』の未公開エピソード

<<『ドラえもん』の幻の回「タレント」>>

<<保存したら変わる画像『沙耶の唄』>>

<<アニメの都市伝説まとめ>>

<<テレビ・ネット配信での放送事故・心霊現象まとめ>>

最後までお読みくださりありがとうございました。

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