『ドラえもん』の幻の回「タレント」

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皆様の内、ほとんどの方が『ドラえもん』をご存知かと存じます。

藤子・F・不二雄先生が最も長期間描き続けた人気作品。

ダメダメな小学生「野比のび太」をどうにかするべく、22世紀からやってきたネコ型ロボットの「ドラえもん」が毎回ひみつ道具を出して問題を解決しようとする漫画です。

今回は『ドラえもん』のアニメ版からの都市伝説。

『ドラえもん』のアニメは1979年から2017年現在まで未だに放送され続けている長寿アニメ番組です(テレビ朝日版のみの期間)。その期間、約40年。

その40年の歴史で、最も不気味な回として知られているのが、

「タレント」

という回。

「タレント」においては、作画はめちゃくちゃな上に、ストーリーも意味不明…とのこと。さらに放送されていた事実すら怪しいのです。

今回はアニメ『ドラえもん』より幻の回「タレント」をご紹介したく存じます。

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「タレント」の概要

まずは噂されている概要からご説明いたします。

ストーリー

以下が噂されている「タレント」のストーリーです。

「地下世界の商店街に行きたい」

その回は雨の日の校庭で傘を差しているのび太君がドラえもんに「地下世界の商店街に行きたい」という旨の頼みごとをするところから始まります。

その頼みごとを聞き入れたドラえもんは、例のごとく四次元ポケットからひみつ道具を取り出しました。

出てきたのは通常よりも大きな「通り抜けフープ」のようなひみつ道具でした。その名前が紹介されることはございませんでした。

ドラえもんはその輪状のひみつ道具を校庭の地面に設置。2人は中に飛び込みました。

謎の女の子

飛び込んだ後、のび太君とドラえもんはしばらく降下し、やっと地面に着きました。

たどり着いた先は明らかに人工的な部屋。場所は地底のはず、さらにライトらしきものが見当たらないのに、その空間は明るく照らされていました。

その部屋にはベレー帽を被った女の子がいました。その女の子はどちらかといえば、かわいく描かれてはおりませんでした。

彼女はのび太君とドラえもんに封筒、インク瓶、えんぴつを渡してきました。2人がそれらを受け取ると、彼女はなんと壁の中に消えてしまったのです。

案内人

壁に消えた女の子を追って、のび太君とドラえもんも壁に飛び込みました。

見事、壁を通り抜けることができたのですが、あの女の子はもうそこにはいませんでした。

代わりにそこにいたのは、警察官のような格好をしたおじさんと白と黄色の縞模様の学ランのような服を着ている青年でした。青年はなぜか泣いていました。

彼らはのび太君とドラえもんを見ると、

「君たちは撮影か?撮影ならアチラだ。」

と言って、床の板が木琴のように並べられている通路を案内してくれました。

割れた地球

その通路の先には大きな地球のミニチュアがありました。

ほどなくそれはパックリと割れ、中から黒い血液のような液体が流れてきました。

その様子を見たのび太君とドラえもんはびっくりし、恐怖で抱き合いました。

おしまい。

(補足)別説のストーリー

上記のストーリーが最も有名な「タレント」のストーリーなのですが、実は上記のストーリー以外にも諸説噂されております。

例えば…

のび太の部屋で、いつも通りび太とドラえもんが日常会話をしている場面から始まりました。

しかし急に空き地の場面に移り、のび太君とドラえもんは知らないキャラクター3,4人と一緒におりました。

更にそこから商店街の場面に移り、また知らないキャラクターが登場。

商店街の場面でキャラクター達は会話しているように見えるのですが、その場面は無音。したがって、どんな会話をしているのか全く分からないのです。

商店街の場面が3分ほど流れたところで終了。

本エントリーにおいては、最初にご紹介した最も有名な「タレント」について詳しくご紹介いたします。

放送日時

このようなアニメの失われた回・幻の回はその放送日時が明らかになっていないことが多いです。

しかし、『ドラえもん』の「タレント」に関しては、放送日時についても有力な説があるのです。

1984年7月20日(金)

のアニメ『ドラえもん』で放送されたのではないかとのこと。

ちなみに日付と曜日に食い違いはございません。そして『ドラえもん』の放送曜日は金曜日。いよいよ真実味が増していくわけですね。

・・・しかし「タレント」に関する基本情報は以上。

担当した脚本家に関する情報などを発見することはできませんでした。

タイトルは何故「タレント」なのか

まず気になるのが「タレント」というタイトル。

アニメ『ドラえもん』の各回のタイトルはメインのひみつ道具の名前になることが多いです。

しかし、ドラえもんのひみつ道具には「タレント」なる道具はございませんでした。

ひみつ道具以外のときもある

確かにひみつ道具の名前がタイトルになることが多い『ドラえもん』ではありますが、時にひみつ道具以外のタイトルになることもございます。

例えばのび太君が3時間だけ家出するという回は「のび太のなが~い家出」というタイトルが付けられております。

他にも「イキアタリバッタリサイキンメーカー」という秘密道具で生み出した細菌でどら焼きを作る回は「細菌でドラ焼きを作ろう」というタイトルが付けられているなど、キャラ名も道具名も含まれていないタイトルもあるのです。

では「タレント」もそのように話の内容を端的に示したタイトルの類なのでしょうか。

タレントといえば、まず思い浮かぶのが「芸能人」のタレントですよね。

更に「talent」と英語の基本的な意味を考えると、「才能」

他には古代ギリシャ・ローマなどで用いられた通貨単位「タラント」

などなど、タレントという言葉自体には様々な意味がございますが、どれも先述のストーリーを端的に示しているものとは言えませんでした。

タレントは崩し字で「死ネ」?!

その回の作画が不安定だったことから、タイトルの作画も歪んでいて正確なタイトルを把握できなかったのではないかという説もございました。

この説によると、「タレント」はある2文字が崩れたものであるとのこと。

その2文字とは、

「死ネ」

さすがに放送するとしたら、このタイトルを採用することはないと思いますが…

とはいえ、話を伺う限り、放送されたこと自体が異常な回ですので、タイトル名がここまで尖っていても何となく自然と受け入れてしまいますね。

ノビタランド?

上記のタイトルの作画歪み説では他に、

「ビタレント」なのでは?

「ノビタレントゲン」なのでは?

「ノビタランド」なのでは?

などなど「タレント」みたいなタイトルが挙げられておりました。中には予想ではなく、断定している意見まで。

ゆめの町 ノビタランド

その中で注目すべきは「ノビタランド」

実は『ドラえもん』はテレビ朝日で放送される前、日本テレビにて放送されていたのですが、そのときの第一話のタイトルが

「ゆめの町 ノビタランド」

であったのです。

この「ゆめの町 ノビタランド」の放送日が1979年4月2日。

では「タレント」はこの「ゆめの町 ノビタランド」をリメイクした話であるというのでしょうか。

チャンバラのび太ランド

実は「ゆめの町 ノビタランド」をリメイクしたと言われている回は別に存在するのです。それは1982年10月15日に放送された「チャンバラのび太ランド」

リニューアル前とリニューアル後の共通点としては

  • 「ポラロイドインスタントミニチュア製造カメラ」という被写体のミニチュア模型を作るカメラで建造物の模型を作る
  • 「ガリバートンネル」という体の大きさを変える道具でその模型に体の大きさを合わせ、作った模型の中に入って好き勝手遊ぶ

違いといえば、

  • 元祖ではを作ったのに対して、リメイク版では江戸時代のお城を作った
  • 元祖には謎のミュージカル要素があった
  • 元祖では庭に模型を置いたところのび太君のお母さんにゴミと間違われて模型ごと処分されそうになったのに対して、リメイク版では河原に模型を置いたところオートバイに模型が潰されのび太君とドラえもんはその瓦礫の下敷きになりかけた

と細かい点は異なるものの、基本的なストーリーの展開や中心となるひみつ道具は一緒。

これらの物語には「地下の商店街」や「地球のミニチュア」などのタレントの重要な要素がございません。

なにより作画が妙だというわけでもございませんし、リメイク版では「のび太」と平仮名と漢字表記になっております。

なので「夢の国 ノビタランド」については「タレント」ではないような気もします。

1984年7月20日

「上記のような回りくどい検証をせずとも、噂の1984年7月20日に放送された回を確認すれば済む話ではないか!」とお思いの皆様、お待たせいたしました。

気になる1984年7月20日に放送されたアニメ『ドラえもん』では

  • のび太の童話旅行
  • 四次元ポケットのスペア

と「タレント」とは程遠そうなタイトル。

これだけで「タレント」は無かったと断定まではできませんが、少なくとも1984年7月20日に放送された『ドラえもん』は「タレント」ではなかったようです。

あるいは、局所的に電波干渉があって、地域限定の『ドラえもん』が放送されたとでも?

まとめ

『タレント』が実在するかどうかに関わらず、もう私の頭には「タレント」が残ってしまいました。怖い。

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ボーン

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

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