本エントリーは過激な表現を扱っております。ご注意ください。
Amazon.com、便利ですよね。
インターネット環境さえ整っていれば、家にいながら商品を注文することができるAmazon。
当初は取り扱い商品の多くが書籍でしたが、今では商品カテゴリに縛られず普通の量販店より多くの種類を扱っておりますね。そして安い。
これは事実なのですが、Amazonではドローンを使った配達が米国を中心に計画されているようです。ドローンはすべて自動のアルゴリズムに従って動くということで、より人間離れしたサービスを提供できるようになるというわけです。
さてここからが都市伝説なのですが、このドローン配達について事前のテストサービスが行われたという噂がございます。そのサービス名が
Amazon Ultra
日本では「Amazon prime」や「Amazon パントリー」など様々な便利サービスがあるので、「Amazon Ultra」もなんだかありそうな気がしてきますよね。
今回は海外の都市伝説『Amazon Ultra』をご紹介したく存じます。
目次
Amazon Ultra
以下は海外の都市伝説を翻訳したものです。
トライアル会員
俺は1ヶ月前、Amazonからメールを受け取った。その内容は俺が「Amazon Ultra」というサービスのトライアル会員になる権利を得たというものだった。
メールにはつらつらと新サービスの長所が書かれていた。通常のAmazon Primeのコンテンツ(映画やそのメイキング映像など)を利用できることや、新しい配送サービスについて…。
正直俺はAmazon Primeのコンテンツを利用したことが無い。「Spotify」というサービスを利用しているからね。
超お急ぎ便
ここで気になったのは新しい配送サービスについてだ。月額はかなりかかるが、それさえ支払えば「超お急ぎ便」が使い放題だというのだ!ドローンを用いた新サービス、高価なわけだ。
メールによると「超お急ぎ便」はその名の通り速く、正確だそうだ。
またメールアカウントやSNS、電話と連携すれば、欲しいものが必要なときに届くようにすることまでできるというんだ。
もちろんサインアップしたよ。会員費はかなり高かったけど、どうにかがんばった。俺の妻のエマからはすごい反対されたから、夫婦の真剣な話し合いにまで発展した。
サービス導入
設定にはしばらくかかった。専用アプリをダウンロードして、俺のfacebookとTwitter、Googleのアカウントパスワードを登録した。
アプリのインストール中に俺はいままで見たことも無いようなおかしな規約内容を見たんだ。その規約自体は「同意するボタン」を押す前にザっと読んだくらいだから覚えてない。でもその条文はおかしかったことだけは覚えてる。
サービス開始前の1ヶ月間の行動把握のあと、アプリからメッセージがあった。宅配ドローンが入れるように、家のすべて(玄関以外)のドア、そして少なくとも最上階のいずれかの窓を開けておいてくれというアドバイスだった。
俺は直ぐに風呂場に向かった。換気という意味にもなるし、丁度よかった。妻はこの案にはあまり乗り気ではなかったけどね。
便利なサービス、開始
ともかく、サービスは驚くべきものだった。翌日、目を覚まして歯を磨きに行くだろ?そこで歯磨き粉がなくなったことに気づいたんだ。シャワーを浴びて、いざ外出しようとしたときにふとファンの音がしたんだ。
もしやと思って洗面所に行くと、小さなパッケージがあって中に新しい歯磨き粉が入っていたんだ。さらに前日に足りなくなっていたトイレットペーパーまで同梱されてたから、もうハッピーだった。
ドローンは俺が受け取りの承認をするのを待って、荷物の側で浮遊していた。本体の緑のボタンを押せば欲しかった商品を受け取りましたよというサインになり、ドローンは基地に戻るってわけだ。俺は迷わずボタンを押した。
星5レビュー
妻が出張に行ったときだって、8本パックのビールが切れることはないし、ブルーレイがリビングのテーブルの上で待っててくれるんだ。ウィーンというファンの音を出しながらね。次第に俺の趣向を学習し始めた。
もしサービスにいくつ星をつけるかって聞かれたら、迷わず星5でしょ。ただ制限はあった。商品をどこにでも配達できるというわけではなかったんだ。事前に登録した住所への配達のみ。まぁ、むしろ安全機能だとは思うけどね。
もしドローンの入り口が無かった場合はドアの前に荷物を置いて、誰かが緑のボタンを押してくるまでじっと待っているようだった。これについては俺は若干危険なんじゃないかと思ったが、メールでは防犯に関してより詳しく書かれていたからそこまで気にしなかった。
ともかく、超便利だったんだ。やさしいノックが聞こえたら、すぐにドローンだと思ったくらいだ。
不審な荷物
そんなすばらしいサービスだったのにも関わらず、ある日ドローンがボロボロの長方形の箱に梱包された荷物を運んできたんだ。明らかにいつもとは違う梱包だった。
梱包作業中のミスか何かかと思って、中身への不安は感じていなかった。箱に空いた穴から金属のようなものが見えた。
何かと思って開けてみると、長く鋭い肉切り包丁だった。思わず伝票を見る…エマ宛ての荷物だった。今エマは料理していない…俺は困惑した。
彼女は別の出張に行っていて、来週まで帰ってこられない…俺は仕方なくその荷物を引き受けることにした。
さらなる荷物
数日後、エマ宛に加えて2つの荷物が届いた。開けるべきではないのはわかっていたが、好奇心には勝てず開けてしまった。骨のこぎりとダクトテープだった。ダクトテープはまぁわかるとして、骨のこぎりなんて誰が必要としてるんだよ?エマは会社勤めだぞ?
それらを皮切りに不気味な荷物が少しずつ届き始めた。女性用の黒革の手袋(エマは手袋を着けない)、ネズミ用の毒(家にネズミの被害は無い)、そして特大の配水管洗浄剤。業務用で肉も溶かしてしまうやつだった。
ラベルを見るとやはりエマ宛。そこで彼女にこれらの荷物が正しいものなのかどうか尋ねるべく電話をかけたんだが、留守電サービスに繋がってしまった。仕方なく荷物を受け取ることに。俺のモヤモヤ感は他所に、すーっと帰っていくドローン。
合理的な説明が必要だった。それがない以上、俺の想像が暴走するばかりだった。
妻の帰る日
エマが帰ってくるという日に俺はお腹の調子が悪くて目覚めた。数日間満足に睡眠が取れず、かなり疲れていた。重い目蓋を開けると、ベッドの足元でドローンが浮遊していたんだ。ふと配送されたものを見て、俺はゾクッとした。
エマ宛ての伝票がついた無地の四角いダンボール箱。隅には穴が開いていた。その穴から黒くマットな材質のものが見えたんだ。…明らかに拳銃の銃身だった。俺は箱を破り、急いで伝票を見た。伝票には配達時間が自動で印字されており、この荷物が届いたのは1時間前らしい。
心臓の鼓動が止まらなかった。何であれ間違いならば返品はできる。でも、これは一体どういうことなんだ。ただの間違いなのか?小一時間思考を巡らせた末、ある仮定が思い浮かんだ。
Amazon側としては宣伝としてこのサービスを提供している。AmazonのAIはエマが俺をコロしてしまいたいと思っていることを既に学習していて、その手段を提供してきているんではないか?それを幸運にも俺自身が受け取ったと…。
俺は「受け取り拒否」のボタンを押した。そのとき玄関の鍵が開く音を聞いたんだ。
帰宅
窓の外に飛んでいく凶器を見て安堵するも、すぐに怒りの感情が沸いて出てきた。あのクソアマめ。何年も一緒に生活してきて、結局コロしたいってか?!あいつは浮気してるに違いない。家にほとんどいやしない。
階段を登る音が聞こえる。俺はエマとの長い生活を思い出した。一緒にシャンパンを飲んで笑いながら、人生について語り合ったようなころもあった。だが、そんなときはもう戻らない。
彼女が俺のいる寝室のドアを開けるや否や、俺は絶叫した。彼女が何を企んでいるのか知っていたからだ。
すると俺の顔を見て笑いやがったんだ。俺の顔を見て。もう俺の怒りは最高潮だった。すると血潮に沸く耳もとでファンの音が聞こえた。
ドローンが俺の手許に金槌を届けてくれたんだ。俺はそれを形だけの妻の頭上に振り下ろした。彼女の笑顔が恐怖に歪んだ。
傷から脳漿がゆっくりと防水マットの上に流れ落ちた。そう、その防水マットも既に2機のドローンが敷いてくれていたものだった。
このサービスは本当に便利だ。
排水口洗浄剤を遺体にかけている時、ふと思考が止まった。
なんでかって?俺はエマをこのアカウントに関連付けたことはないような気がしたんだ。
まとめ
公式のサービスとは一切関係ありません。そう、Amazonならね。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。