『マックス・ヘッドルーム事件』とは?

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本エントリーは若干怖い話を取り扱っておりますので、ご注意ください。

皆様はテレビをご覧になりますでしょうか。

現在ではネット配信の方が人気になってきましたが、ネット配信の技術が発達するまではテレビが最も有力なメディアであったのではないかと思います。

そんなテレビ電波がジャックされ、いきなり怖い映像が流れ始めたら…

今回は、史上最大の電波ジャック事件、

マックス・ヘッドルーム事件

についてまとめていきたく存じます。

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マックス・ヘッドルーム事件

では早速マックス・ヘッドルーム事件についてご紹介します。

マックス・ヘッドルーム事件概要

まずはマックス・ヘッドルーム事件の概要についてご紹介いたします。

ちなみに「マックス・ヘッドルームって何?」という方もいらっしゃると思いますが、マックス・ヘッドルームに関するご紹介は後述いたしております。しばらくのご辛抱をよろしくお願い申し上げます。


1987年11月22日、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ。

日曜日の午後9時、迫りくる月曜日を憂鬱に感じながらも、お茶の間は休日最後の時間を楽しんでいました。

シカゴ9chでの第1波

「マックス・ヘッドルーム事件」が発生した9チャンネルでは、生放送のニュース番組『The Nine O’Clock News』が流れておりました。

時刻は午後9時16分、「デトロイト・ライオンズ、が30対10で勝利しました」というスポーツニュースが報じられたとたん、画面が急にブラックアウトしてしまったのです。

…15秒間の暗い画面。誰もが、何らかの放送事故もしくは電波の状態が悪いだけだろうと思っていました。

しかし、その予想は即座に否定されました。前代未聞の不気味な事件「マックス・ヘッドルーム事件」が発生したのです。

画面に光が戻りました。

しかしそこに表示されたのは、ニュース映像ではありません。

揺れ動く背景に、サングラスをかけたキャラクター「マックス・ヘッドルーム」のラバーマスクを被った男が映し出されたのです。

それを見て、シカゴ中のお茶の間はもちろん、番組スタッフも凍りつきました。

犯人以外の全員が何が起きたのか理解できなかったのです。

それに謎のマックス・ヘッドルーム男が不気味に笑いかけてくるからなお、気味が悪いのです。

しかし、それが何を意味しているのかわからないまま、マックス・ヘッドルーム男は不気味な笑いを15秒ほど続け、ニュース映像に戻りました。

『The Nine O’Clock News』当時のスポーツキャスターのダン・ローン氏の唖然とする姿が映し出されました。

テレビ関係者の彼もまたマックス・ヘッドルーム事件に衝撃を受けた1人なのです。

ダン氏は
「えー…視聴者の皆様は何が起きたのかおわかりにならないかとは存じますが、それは私も同じです」
とコメントしました。

この後、この番組は無事に終了しました。

以下はその第1回マックス・ヘッドルーム事件の動画です(一応、閲覧注意です)。

シカゴ11chでの第2波

しかし、マックス・ヘッドルーム事件はまだこれで終わりではなかったのです。

あのマックス・ヘッドルーム男は前回はシカゴ9chでしたが、今回はシカゴ11chに現れました。

2度目の事件は、上記の事件と同じ日、午後11時45分イギリスのSFドラマ『ドクター・フー』の放映中に起こりました。

再び、あのマックス・ヘッドルームマスクの男が現れたのです。

前回同様、彼はマックス・ヘッドルームのマスクを被っておりましたが、今回は前回と違い、なにかをしゃべっています…しかしほとんど意味不明です。

マックス・ヘッドルーム男は往年の人気アニメ『クラッチ・カーゴ』のテーマを口ずさんで、激しく首を振り、ノリノリです。

そんなマックス・ヘッドルーム男のテンションに反して、お茶の間が凍りついたのはいうまでもありません。

マックス・ヘッドルーム男は
「兄弟は別のをはめてるんだがねぇ…」
といいながら、汚い軍手を取り出しました。

画面が、切り替わります。

マックス・ヘッドルーム男が左に、そして右には謎の女性の姿が。男はトレードマークとも言えるマックス・ヘッドルームのラバーマスクをはずしました

しかしうまいこと顔は見えません。正体を明かすつもりは無いようです。

そして男はお尻を女性に向かって突き出します。あとは想像通り、女性がその男のお尻を蝿叩きでパチ。パチパチ。…それだけ。

そして画面が再びドラマ映像に戻りました。

一体、彼らはマックス・ヘッドルーム事件を通じて何をしたかったのでしょうか。

以下は2回目のマックス・ヘッドルーム事件の動画です(一応、閲覧注意です)。

元ネタ紹介

上記が「マックス・ヘッドルーム事件」と呼ばれているものですが、そもそも「マックス・ヘッドルーム」ってなんなの?という方もいらっしゃるかと思います。

そこでマックス・ヘッドルーム事件の元ネタについて解説したく存じます。

マックス・ヘッドルーム

マックス・ヘッドルームとは1984年にイギリスで誕生した物語『マックス・ヘッドルーム』の主人公、架空の音楽番組の司会者です。

物語は放送から「20分後」を舞台としており、その時代では電源を消してはいけないテレビが各家庭に備え付けられ、テレビの視聴率が大きな力を持つようになります。テレビの視聴率がこの世の強さを示すような時代になるのです。

不法に視聴率を吊り上げるCM、その副作用による事故、それを追っていたレポーターが改造され、CGキャラクター マックス・ヘッドルームとなったのです。

まぁ、マックス・ヘッドルームが登場するのは最後の方だけで、ほとんどがレポーターがマックスに変えられてしまうストーリーなんです。


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おまけ(日本版マックス・ヘッドルーム事件)

日本では、タレントの山田邦子氏が大塚製薬のファイバーミニのCMで、マックス・ヘッドルームに扮してなさいましたね。

ある意味、マックス・ヘッドルーム事件

口ずさんでいたテーマ『クラッチ・カーゴ』

マックス・ヘッドルーム事件で、マックス・ヘッドルーム男が口ずさんでいた鼻歌『クラッチ・カーゴ』のテーマ

先ではアメリカの往年のアニメと紹介させていただいた『クラッチ・カーゴ』。

マックス・ヘッドルーム事件も不気味ですが、『クラッチ・カーゴ』もそれはそれで結構不気味なアニメでございます。

『クラッチ・カーゴ』とは1959年にアメリカで放送されたアニメです。1話5分という帯番組的なアニメでした。そのことから、はっきりとしたストーリーラインはないものの、なんとなくメインの登場人物である子供と、白髪の紳士が様々な危機に立ち向かう冒険劇という感じかなとは想像できます。

実際に私が見たのは、ケーブルテレビのカートゥーンネットワークで2000年代初頭だったかと記憶しています。

何が不気味かというと、このアニメ、キャラクターの口の部分が実写なんです。始めてみたとき、一種の戦慄を感じたことを覚えています。

口以外の部分は、まるで紙芝居のように、切り替わるだけなのに、口は人の口。滑らかに動くのです。すごいセンスですよね。

以下はその動画です。

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マックス・ヘッドルーム事件の犯人(追記)

現状、マックス・ヘッドルーム事件の犯人については不明、事件は迷宮入りとなっております。

FBIの力をもってしても、マックス・ヘッドルーム事件に関する十分な証拠を発見することができなかったのです。

また、マックス・ヘッドルーム男が誰かに命の危険を及ぼしたというわけでもないので、マックス・ヘッドルーム事件の捜査にそれほど予算をかけられなかったというのもございます。

FBIの捜査調書

結局、マックス・ヘッドルーム事件の犯人の特定に至らなかったFBIですが、彼らも当然真面目に捜査をしておりました。FBIの見解としては、

  • 放送に対する専門的知識を持つ者による犯行
  • 手口としては、当時はスタジオのある高層ビルから各地の送信機に信号を送り届けるという方式を利用していたところ、その信号よりも高出力の周波数を照射することで、スタジオからの信号を阻害。別の信号を送ることに成功した。

未だに捜査を続けている人物

実はFBIが捜査から手を引いてから何年も経った今でも、マックス・ヘッドルーム事件の犯人を探し続けている人物がいるのです。

その人物とはリック・クライン氏という男性。彼は未だにインターネットを用いて、マックスヘッドルーム事件の犯人探しを続けているのです。

事件当時、リック・クライン氏は13歳。マックス・ヘッドルーム事件を録画したビデオを何度も何度も繰り返し見たそうです。

そして、実はYouTubeにアップロードされているマックス・ヘッドルーム事件の映像もリック・クライン氏によってアップロードされたものなのです。

近年、有力な情報が!

リック氏の賢明な捜査により、近年有力な証言があがりました。

それはreddit(アメリカの大手掲示板)に書き込まれたボウイ・J・ポーグと言うハンドルネームのプログラマーの奇妙な体験談。

現代で言う「オタク少年」であったポーグ氏は、マックス・ヘッドルーム事件が起きた当時、よく地元シカゴのハッカーの集いに参加していて、そこでJKと名乗る兄弟と出会ったことを印象的に覚えているそうです。

電話会社で働いているという社交的な兄Kとは対照的に、内に閉じこもるタイプの弟Jは、色眼鏡をかけた異様な姿で話し方も個性的でしたが、非常に知的で電波や電子工学に対する膨大な知識を有していました。

マックス・ヘッドルーム事件が起こった1987年11月22日、ポーグ少年は、K・J兄弟のアパートで開催されたオタク集会に参加したところ、Jの周りに人が集まり盛り上がっている様子でしたが、話題には入ることができませんでした。散会してからKにその話題について尋ねると、

「今夜遅くまで11チャンネルを見ておくんだよ」

とだけ告げられたそうです。11チャンネルに現れたマックス・ヘッドルームを見たときに、ポーグ少年はそれがJの仕業であるとすぐに分かったと言います。

この証言を受けて

この証言を受けてリック氏は、この証言自体が事実であることを証明する証拠がなく、あまり真に受けないことにしておくとコメントしております。

しかし、このような証言については大歓迎しているそうです。理由として何がきっかけとなって真実が明らかになるかわからないからとのこと。

リック氏は、

「事件当時は、うかつなことを話せば職を失いかねないという危機感から秘密が漏れてこなかったとしても不思議ではありません。私はこのミステリーが解決できると信じています」

と犯人を慮りつつも、マックス・ヘッドルーム事件の解決に意欲的であるようです。

まとめ

結局、マックス・ヘッドルーム事件の目的もわからず、犯人もわからず、、、

マックス・ヘッドルーム事件は迷宮入りになったそうです。

こんなことが急にあったら怖いですよね!

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