チョコとガムを一緒に食べると、ガムが溶ける

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皆様はガム、お好きですか?

ガムを噛んでいると困るのが噛んだ後の処分方法ですよね。ガムは口の中で消化されること無いので、もともとの包み紙で包んでゴミ箱にポイするのが通常かと存じます。

しかしある食べ物と一緒に食べると口の中でガム自体が溶けてなくなってしまうというのです。その食べ物は…

チョコレート

チョコレートとガムを一緒に食べるとガムが溶けてなくなってしまうそうなのですが、一体何故なのでしょう。また他の食べ物でもガムを溶かすことが可能なのでしょうか。

今回はガムとチョコレートについてご紹介したく存じます。

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ガムの主な原料

そもそもガムって何から作られているのでしょうか。なんとなく「ゴムじゃないの?」とか思い浮かぶかたは多いかと存じますが、実際のところはどうなのでしょう。

ガムベース

ガムには様々な味がございますが、全てガム自体の味ではなく甘味料や香料などの味なのです。その味も含めてガムとも言えますが、今回ご紹介するのはガムを噛んだ後に残る「ガムベース」と呼ばれる樹脂。

このガムペースには植物性のものから化学性のものまで様々な種類がございます。以下は日本チューインガム協会が紹介しているガムベースの原料です。

植物性樹脂

「植物性樹脂」は「アカテツ科」、「キョウチクトウ科」、「クワ科」、「トウダイグサ科」に属する樹木から採取される植物性の樹脂です。

ガムの原料としては「チクル」が代表的なものとして知られております。

どろどろの樹液を煮詰めると固いガムベースができあがるそうです。

エステルガム

「エステルガム」はマツの樹液(松脂)を加工して作られる樹脂です。

エステルガムもガムベース以外の用途があり、古くから粘着・接着剤の粘着付与剤として使用されています。

こちらのエステルガムの量は噛み心地に影響を与えるとされております。

酢酸ビニル樹脂

「酢酸ビニル樹脂(EVA)」はエチレンと酢酸ビニルから合成される樹脂です。水に溶けず、見た目は無色透明で、無味無臭です。

ガムベースの他には接着剤や人工芝、サンダルの底、バスマット、浴室掃除用ブーツ、なわとび等…様々な物に使われております。

って人工芝を食べてるのかいっ!と言いたくはなりますが、ガムベースに用いられている酢酸ビニル樹脂は食品衛生法の厳しい規格基準にもとづき製造されており、安全性も、各種の試験により確認されているのでご安心ください。

こちらは高価な植物性樹脂の代わりに用いられることが多いです。

ポリイソブチレン

「ポリイソブチレン」は炭化水素(イソブテン)で構成された樹脂です。水に溶けず、見た目は無色透明で、無味無臭。

こちらはガムベースの弾力性を出すために添加されます。

ガムの他には接着剤・潤滑油、電気を遮る絶縁体など様々な用途に供されます。

こちらも安全性は確認されております。

炭酸カルシウム

「炭酸カルシウム」はその名の通りカルシウムの炭酸塩です。こちらも水には溶けません。

ガムベースの強化と、かんだ場合にべっとりと歯にくっつかないように添加されます。

炭酸カルシウムの有名な例では黒板に使うチョークなどの主成分が炭酸カルシウムとして知られております。

こちらについても安全性は確認されており、食品添加物としての使用が認められております。


以上の原材料を組み合わせてガムベースが作られます。割合によって噛み心地が異なってきますが、味自体は他の添加物によって左右されるのでそれほど差はありません。

チョコと食べると何故溶けるのか

さてここからが本題。

ガムとチョコを一緒に食べるとガムが溶けてしまうというのは本当の話なのです。

しかし普段ガムを噛んでいると、とても溶けてしまうようなものには思えません。それもどんな劇薬によるものでもなくチョコなんかで溶けてしまうなんて、知らなかったら思いつきもしませんよね。

またこの話をご存知の方の中にも何故チョコがガムを溶かすのかについては知らないという方が多いのではないでしょうか。

そこで以下にチョコがガムを溶かす際に何が起こっているのかご紹介いたします。

水には溶けないが、油には溶ける

ガムベースの原料はすべて水に溶けるということはございません(非水溶性)。ですので、ただ口に含んで噛んでいるだけ溶けるということはないのです。

一方ですべて油に溶けるという性質があるのです(油溶性)。

チョコレートの油といえば「ココアバター」。その他植物性油脂などがコストを抑えるために用いられることはございますが、基本的にチョコレートに油脂は不可欠なのです。

口の中にガムとチョコレートを同時に含むと、チョコレートの油脂がガムベースを溶かしてしまうというわけですね。

チョコ以外でも溶ける

上記を踏まえるとチョコでなくても油脂を含む食べ物であればガムをどろどろに溶かしてしまうことができることがわかりますね。

たとえばバターなんかでも溶けてしまうのです。

ということは、ガムが髪の毛についてしまったなどの場合、綺麗にはがすにはサラダ油などの油脂をかけることで簡単に取れるんです!

まとめ

ガム、もっとがんばれよ!

<<誰にでも輸血できる血液は同量の金より高価>>

<<液体窒素コーラがプロパンコーラを超える>>

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<<「幻のタクシー」と「コーヒーご飯」>>

ボーン

最後までお読みくださいましてありがとうございました。

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