本エントリーは怖い話を扱っております。ご注意ください。
テレビCMは民放テレビ局が事業活動を続けるにあたって、必要不可欠なものです。
そんなテレビCMは商品や会社名を印象付けるために放映されることが多く、CMにインパクトがあればあるほど、アピールしたいものが視聴者の心に残ることになると存じます。
そのインパクトが良い物である必要は必ずしもないのです。
今回ご紹介するのは、
ティッシュペーパー『クリネックス』のCM
なんでもこのCM、呪われているというのです。
目次
『クリネックス』
私達にとって生活必需品の1つとなっておりますティッシュペーパー。
その代表銘柄の1つに『クリネックス』がございます。日本では「クリネックスティッシュ」とお呼びになる方も多いのではないでしょうか。
『クリネックス』はアメリカのキンバリー・クラーク社の登録商標です。
現在日本で売られているクリネックスは、日本製紙クリシア株式会社から発売されております。その経緯としては、
- 1963年、米「キンバリー・クラーク社」と日本の「十條製紙株式会社」の合弁会社「十條キンバリー株式会社」の設立と同時に、日本で始めてティッシュペーパー『クリネックス』を発売しました。いままでは「ちり紙」しかなかった日本においては画期的な商品の登場でした。
- 1993年、「十條製紙」は「山陽国策パルプ」を吸収合併すると同時に会社名を「日本製紙株式会社」に変更しました。山陽国策パルプの子会社で、『クリネックス』とは別のティッシュブランド『スコッティ』を発売していた「山陽スコット株式会社」の社名も「クリシア株式会社」に変更されました。
- 1996年、”1.”の「十條キンバリー株式会社」は”2.”の「クリシア株式会社」を吸収合併し、2006年には社名を「日本製紙クリシア株式会社」に変更しました。
つまり、様々な組織再編を経て、現在、日本製紙株式会社の子会社である日本製紙クリシア株式会社が日本で『クリネックス』を販売しているのですね。
ちなみに『スコッティ』も同社から発売されております。
皆さんは『クリネックス』と『スコッティ』、どちらがお好きですか?
呪いのクリネックスCMが怖い
さて、話は本題。
時は1980年代半ば、先ほどの時代背景を踏まえると、「十條キンバリー株式会社」がクリネックスを発売していた頃のお話です。
クリネックスのCMの不気味さに様々な噂が流れました。
クリネックスティッシュ ー赤鬼編ー
YouTube
さて、まずは皆様にそのクリネックスのCMをご覧頂きたく存じます。
解説
諸事情から動画を閲覧することができない方もいらっしゃるかと存じますので、画像とテキストを用いて解説させていただきます。
ちなみに、このCMは音楽もその不気味な雰囲気を醸しだす一因となっておりますので、可能でございましたら動画をご覧になることをお勧めいたします。
画面に登場する赤鬼の子供と白い服を着た女性。
赤鬼がティッシュを1枚、ポーイと放り投げます。どうやら映像は前編スローモーションのようです。
…そのティッシュが女性の首にクリーンヒットします。笑ってしまっている女性に対し、赤鬼は依然として無表情。憮然とした態度を貫いております。
男性の抑揚のない声で「クリネックス、ティシューです」。
動画では別バージョンも収録されておりました。
さっきにも増して不機嫌そうな赤鬼の子役。それを案ずるかのような女性が映し出されます。地面には先ほどと異なり何故か藁が敷き詰められております。
女性は赤鬼の機嫌を直そうと思ったのか、色仕掛けやさしくキスをしようとします。
そんな女性の振る舞いには気も留めず、赤鬼はやはり依然として不機嫌なままです。女性は別のアプローチから赤鬼の機嫌を直そうとしたのでしょうか、ティッシュを1枚投げます。
何故か紙飛行機並みの推進力を見せ付けるティッシュ。飛んでいます。
そして…
また「クリネックス、ティシューです」。
確かに2作品とも不気味なCMです。
CMに噂された怖い都市伝説
上記のように不気味なCM。その不気味さゆえ、様々な都市伝説が噂されました。
赤鬼の子役死亡説?
さてこのCMの主役の1人といっても過言ではない「赤鬼」を演じた子役さん(2人しか登場人物がおりませんのでね)。なんと彼はCM放送を前にして、突如原因不明の高熱を出し、そのまま、
帰らぬ人になってしまった
というのです。これが本当ならショッキングすぎます。
女優も精神病の末死亡説?
そして子役の噂に引き続き、噂されたのがもう1人の主役の女優さん。彼女はCM放送後、
精神を患い、最終的に帰らぬ人になってしまった
というのです。これで映像上の出演者全員(2人ですが)の死亡説が挙げられてしまったことになります。
CM制作スタッフの死亡説?
出演者でネタは出尽くしたと思いきや、今度はスタッフに呪いの矛先が!クリネックスのCMに従事していたカメラマンが、
サウナで謎の事故死を遂げた
というのです。その他のスタッフも全員が不幸な事故に遭い、帰らぬ人になってしまったと。ここまで全て本当であるなら、もう呪いといっても差し支えないでしょう!
呪いの「青鬼バージョン」が存在する?
これでCM関係者はすべて犠牲になったとお思いではございませんか?そうではなかったのです。最後の犠牲者は「視聴者」。なんでも
本来赤鬼であるはずの子供が「青鬼」に見えてしまった場合、不幸が起きる
とのことです。他にはアカペラのBGMの声が通常ならば若い女性の声なのですが、老婆のようなダミ声に変わっていたなどのバージョンがございます。不幸とは一体?やはり命に関わることなのでしょうか?!
すべての元凶はBGM?
そしてこれらの呪いの元凶はアカペラのBGMにあるというのです。なんでも黒ミサ(黒魔術の儀式のようなもの)に用いられる歌であるそうで、
『1人ずつ呪い葬る』ための歌
であるそうなのです。翻訳するととてもここでは記載することができないほど、恐ろしい内容になるとか。まじか!
実はデマでした
さて、クリネックスのCMにつきまして、上記のように様々な都市伝説が噂され、「クリネックスのCMは呪われている!」と後々怖がられるようになりました。しかし、これすべて嘘なのです。
子役の方はご存命?
こちらについては、のっけからソースを入手することができなかったのですが、どうやら1985年11月くらいに発刊された週刊誌において、子役の少年に突撃取材を行ったらしく、「君がしんだことになっているんだけど…」という内容のインタビューをしたとのこと。
これが本当かどうかは存じ上げませんが、そもそも亡くなっているならば何らかの情報があると思いますし、死因や時期も語る人によって異なることもあるので、このCMの不気味さから出たデマなのではないかと考えてます。勝手に考えてます。
女優は松坂慶子。ご存命です。
不幸な噂をされた女優さん。彼女は松坂慶子氏。松坂氏は最近で申し上げるならば『釣りバカ日誌20 ファイナル』や『牙狼-GARO- 〜蒼哭ノ魔竜〜』などにも出演なさっているバリバリの女優さんなのです。
仮に何らかの精神病を患っていたとしても、それが現状命を奪ってしまったということはございませんし、噂をされてから早30年以上経過しておりますので、もう呪いの件は時効なのかと。
スタッフの死亡説も嘘?
スタッフの死亡説については一人一人、表舞台ではなく裏方で活躍なさっている方々だと存じますので、安否を確認することはできません。
しかし、カメラマンさんのうわさについて、実はこの都市伝説が流布し始めたCM放映当時、同じような呪いの都市伝説が別の曰くつきの映像について噂されていたのです。
それは残念ながら実際に自らこの世を去ってしまったアイドル歌手・女優の故岡田有希子氏の最期の瞬間をカメラに収めたカメラマンが、サウナで謎の事故死を遂げたというもの。
これについても嘘であることが判明しておりますが、それを踏まえるとクリネックスの件も嘘なのではないかと存じます。
勝手に存じます。
呪いの青鬼バージョンは嘘?
呪いバージョンが嘘かどうかは不明です。
ただ、録画すると呪いの青鬼バージョンに変わるという説も当時はございました。
しかし、現状、録画されたものがYouTubeにアップロードされておりますので、そちらについては嘘だと判断しております。
呪いバージョンがあっても、絶対にアップロードするなよ!絶対だぞ!
BGMは呪いの元凶ではなく、噂の元凶
こちらについては先ほど申し上げたとおり、動画を実際にご視聴いただくほかございませんが、このCMにあらぬ噂を呼び込んだのはBGMの不気味さでしょう。
ではそのBGMは何者なのでしょうか。都市伝説によると黒ミサに用いる呪いの歌らしいですが…
そして、この歌に関するWikipediaを発見しました。
平和な日々に(へいわなひびに、原題:It’s a fine day)は1983年にイギリスで発表された楽曲である。作詞および作曲はエドワード・バートン。
1983年にジェーン&バートンがCherry Redレーベルからリリースした、メンバーのジェーンの独唱によるアカペラ・ソングであり、日本では1985年にティッシュペーパー「クリネックス」のCMで使用され、注目された(後述)。
1990年代に入りテクノグループのOpus IIIにカヴァーされ、更にそれをオービタルがサンプリングした「Halcyon」がヒットし、ダンス・ミュージックとしても人気が出た。
「It’a fine day」。極めて健全。黒ミサの影はございません。歌詞も原文を記載したいところですが、著作権的にグレーなので、翻訳バージョンを記載いたします。
今日は晴れている。
人々は窓を開け、
ちょっと散歩する。
芝生を歩き、
芝生を見て、
空を見る。今夜は晴れるだろう。
明日も晴れるだろう。この野原に座ると、
あのとき野原に座ろうとしていたことを思い出す。
でも座ることは無かった。
雨とかいろいろ理由はあった。以下略
いや、ちょっと暗い感じもします。YouTubeにPVもございました。
不気味さが拭えねぇよ!!
まとめ
ともかく、最近のガッキーのクリネックスはいいよね!
最後までお読みくださいましてありがとうございました。