本エントリーは怖い話を扱っております。ご注意ください。
皆様は、インターネットの2chで語られた怖い話で、
『リアル』
と呼ばれているお話をご存知でしょうか?
「洒落にならない程怖い話集めてみない?(洒落怖)」でお馴染みの怖い話です。
この怖い話では「些細な行動(=儀式)」によって主人公が怖い経験をし、現在進行形でしている、あるいは…もう彼は…
と、ともかく洒落怖の『リアル』ではある儀式がトリガーとなって主人公の人生は狂ってしまうのです。
その危険性からか、洒落怖で『リアル』を投稿なさった方はこの儀式について、物語上は極端に抽象的でもなく、かといって簡単に実行できるほど具体的でもないような文章で説明されております。
今回は洒落怖の『リアル』で行われた儀式について予想し、考えられる方法を実際に試してみたく存じます。
目次
洒落怖『リアル』
まず『リアル』についてご存知ではない方もいらっしゃるかと存じますので、ざっくりとご説明させていただければと存じます。
『リアル』は「洒落にならない程怖い話をあつめてみない(洒落怖)」というスレッドシリーズで紹介された物語です。
『リアル』|洒落にならない怖い話を集めてみない?(外部リンク)
あらすじ
以下は、私がグシャっと短くまとめてしまった物で、他にも重要な場面が『リアル』原文中にある可能性がございます。
『リアル』の臨場感をお楽しみになられたい、あるいは『リアル』の真相をお確かめになりたいという方は上記リンク先のテキストをお読みいただくことをお勧めいたします。
主人公は当時社会人1年目の男性。彼は比較的オカルトが好きで心霊スポットなどにもよく赴くタイプの人間であった。ある日、オカルト仲間の同僚からある「儀式」についての話を聞く。儀式と言っても、家庭にあるもので簡単にできるちょっとしたものだ。
何を思ったのか、彼はその「儀式」を実行してしまう。その瞬間、彼の視界に現われた、白装束の化け物。乱れきった長髪に、顔にあたる部分に貼り付けられた大量のお札。部屋に漂う悪臭。
主人公は外泊するなどをしてその場を凌ぐが、やはり不安に思った主人公は周囲に助けを求めるも空しく、打開策は見つかりそうも無かった。
最終的に主人公は彼の実家が先代から世話になってきた長崎の尼僧のことを思い出す。彼女ならば何とかしてくれるかもしれないと思った彼は埼玉の実家を頼ることを決意する。
埼玉の実家に到着し、長崎の祖母から主人公を心配する電話がきていたことを知らされた。どうやら例の尼僧は主人公の異変を感知したようだ。ふと、主人公が鏡を見ると首の周り、付け根の部分に発疹が、まるで縄で締められたかのように赤い線として浮かび上がっていた。
実家中がパニックになる中、やはり何もできず3日間が経過する。赤い発疹は次第に膨れ上がり、まるで一本の太い縄のようになってしまっていた。件の尼僧は埼玉に来てくれるとのことだが、それも3週間後。彼にとっては厳しい期間となることが容易に想像できた。
状況は急速に悪くなり、精神的にも肉体的にも主人公にとって限界だった。結局、両親は主人公を長崎へと連れて行くことにした。
主人公は酷くなる首の激痛に耐えながらも、なんとか尼僧のお寺へとたどり着く。彼女の暖かく落ち着きのある態度に付き添った祖父母、両親だけでなく主人公までも何故か落ち着いた。彼女が不思議な力を持っていることは間違いなかった。
挨拶もほどほどに尼僧が一対一で儀式を始めた。優しく語り掛けてくる彼女。しかし、相手は主人公ではなく、主人公に憑いている化け物だった。
ふと、状況が変わった。会話が中断され、別の声が。化け物の声だった。尼僧の目から表情が抜け落ちている。どうやら尼僧の力でもそう簡単に祓える化け物ではないらしい。
主人公はそのお寺の本山に篭り、修行をすることにした。尼僧曰くなんでも、自分は強いという心が穢れを遠ざけるそうだ。
主人公はそこで修行し、徳を積んだ。当初の予定よりも長引いたが、ようやく山を降りられる状況になった。
その後、数ヶ月に一度その尼僧の元に訪問しながらもようやく日常を取り戻していく主人公。2年が経ち、尼僧に定期的に訪問する必要もないと判断された。全てが終わったかに思われた。
その3ヵ月後、尼僧が亡くなった。あまりに世話になりすぎ、悲しみにくれる主人公。突然一通の手紙が手渡される。なんでも尼僧が没後に主人公に渡すように頼んでいた手紙らしい。
内容を読むと、尼僧も化け物を恐れていたこと、まだ化け物が完全に祓えてはいないということ、さらにもし辛ければ最悪の手段を講じるべしとの助言が書かれていた。
そしてこの主人公がこの後どうなったのかは誰も知らない。なぜならば、ここまでの話を書き込んだのは主人公のオカルト仲間の同僚だったのだ。
つまり『リアル』の投稿者は主人公ではなく、同僚だったんですね。
儀式について
上記のあらすじでは省いてしまいましたが、主人公の行った儀式について洒落怖の『リアル』では以下のような記載がなされております。
俺が○○から聞いていたのは、鏡の前で△をしたまま右を見ると◆が来るとか言う話だった。
体勢的にちょっとお辞儀をしているような格好になる。
「来るわけねぇよな」なんて呟きながら、お辞儀のまま右向いた時だった。
つまり
- 鏡の前に立つ
- △する(ちょうどお辞儀をしている体勢)
- 右を見る
- ◆が来る
ここでさらに言えることとしては、主人公が「来るわけねぇよな」などの儀式とは関係なさそうな言葉を呟きながら行っているため、
- 特定の呪文やお経が必要
- あるいは黙って行わなければならない
等の音に関するルールはなさそうです。
『リアル』の化け物について
洒落怖『リアル』にて化け物の特徴は以下のように語られています。
部屋の真ん中辺りに何かいた。 見た目は明らかに異常。
多分160センチ位だったと思う。髪はバッサバサで腰まであって、簾みたいに顔にかかってた。っつーか顔にはお札みたいなのが何枚も貼ってあって見えなかった。なんて呼ぶのか分からないけど、亡くなった人に着せる白い和服を来て、小さい振り幅で左右に揺れてた。
とにかく異常だぞ? 灯りをつけてたけど、逆にそれが怖いんだ。いきなり出てきたそいつが見えるから。 そいつの周りだけ青みがかって見えた。
時間が止まったと錯覚するくらい静かだったな。
目を開けると、林と向き合うように俺を挟んでアイツが正座していた。膝の上に手を置き、上半身だけを伸ばして林の顔を覗き込んでいる。
林の顔とアイツの顔の間には拳一つ分くらいの隙間しかなかった。
不思議そうに、顔を斜めにして、梟のように小刻みに顔を動かしながら、聞き取れないがぼそぼそと呟きながら林の顔を覗き込んでいた。
「ドォシッテ? ドォシッテ? ドォシッテ? ドォシッテ?」
鸚鵡のような声でずっと質問され続けた。
きっと…林も同じようにこの声を聞いていたんだろう。
俺と同じ言葉を囁かれていたのかは解らないが…。
俺は…息する事を忘れてしまって目と口を大きく開いたままだった。
いや、息が上手く出来なかったって方が 正しいな。たまに【コヒュッ】って感じで息を吸い込む事に失敗してた気がするし。
そうこうしているうちに、アイツが手を動かして顔に貼り付けてあるお札みたいなのをゆっくりめくり始めたんだ。
以上から『リアル』に登場する化け物の特徴をまとめると、
- 身長約160センチメートル
- 髪の毛の長さは1メートル超で腰まである。
- 髪の毛の質は劣悪。
- 顔にはお札のようなものが大量に貼ってある。
- 白い和服着用(左前の死装束かは不明)。
- 直立時、左右に細かく揺れる。
- 座る姿勢は主に正座。
- 梟(フクロウ)のように首を小刻みに動かす。
- 「ドォシッテ?」と何かの理由を尋ねてくる。
- 鸚鵡(オウム)のように抑揚のない声。
- 顔のお札を剥がすこともある。
さらに主人公が見た夢の話を考慮するならば、
寝てる俺の脇に、白い和服をきた若い女性が正座していた。俺が気付くと、三指をつき深々と頭を下げた後部屋から出ていった。
部屋から出る前にもう一度深々と頭を下げていた。
恐らくこの夢に登場した若い女性も『リアル』の化け物と関係しているのではないでしょうか。仮に同一人物だとしたら、『リアル』の化け物は女性であると考えられます。
身長や髪の毛から考えても女性と考えられますしね。
正座中の三つ指の礼については、様々な流派がございますので、特にどうこうは言えないかもしれませんが、基本的な茶道や日本舞踊などでは、あまり品のいいものとはされておりません。
ただこれが何を意味するのか・・・
こいつ・・・なのか?
洒落怖『リアル』のお辞儀をしてみた
洒落怖『リアル』をリアルにやってみます。やぶれかぶれじゃ!
用意したもの
- 全身が写る鏡
- 長めの廊下、突き当たりの右に部屋のあるロケーション
- 残業で疲れきった精神と体
試した手順
- 鏡を廊下の突き当たりに立てかける。
- 鏡の目の前に直立する。
- 斜め45度のお辞儀をする。
- そのままの体勢を保ち右を見る。
結果
・・・何も起こらず。
様々な情報をみると、いつ発動するかわからないといわれておりますが、試したのは2日前。現在何も起こっていません。相変わらず、残業続きなんですね。はい。
追記:かれこれ1ヶ月以上経ちましたが、何も起こってません。私は元気に残業してます。
あるいは、この手順にちょっとしたアレンジを加えなければいけないのかもしれません。ただ儀式にアレンジを加えると申しましても、
ギターを持って「切腹!」といいながら斜め45度のお辞儀をする。
とかしか思い浮かばない、リアルに時代遅れの私ですので、ここはひとまず他の情報源を探ってみることにしました。
幸運の神様
洒落怖の『リアル』からは少し離れて、インターネットで「鏡の前でのお辞儀」について検索をしていると、とある情報が。どうやら鏡の前でお辞儀をすると「幸運の神様」を召喚できるそうです。
洒落怖の『リアル』とはかけ離れたニュアンスを持つ「幸運の神様」。怖いというよりかは、明らかにハッピーなイメージ。はたしてその手順はどのようなものなのでしょうか。
幸運の神様の召喚方法
以下は書き込みのコピペです。
これやるといいよ。
昔私の知り合いの知り合いがやってみて効果あったから。まず全身が映る鏡の前に立ってね。
鏡面が北向きじゃないと意味ないから。必ず北向きね。
家になかったらデパートとかショッピングモールにあるやつでOK正面に立ったら両手を胸の前で組んでね。
両手組む時は必ず右指が上になる形ね。
じゃないと意味ないから。組んだらそのまま自分の足のつま先見てね。
つま先を見ながら足を45度右に回転させてね。
あとは両手ほどくだけ。
これでおしまい。幸運の神様が見守ってくれるからね。
洒落怖の『リアル』に比べていろいろ複雑になっていますね。
幸運の神様とか書いてありますけど、なんとなく嫌な予感がしますね。
手順
道具は『リアル』で揃えたものと同一ですので、手順に飛んでしまいたいと思います。
- 鏡を北向きに置く。
- 鏡の前に立つ。
- 右手の指が上に来るように手を組む(「ご武運を!」的な?)
- つま先をみる。
- つま先を見ながら、足を45度右に回転させる?
- 組んでいる手をほどく
と、いろいろ複雑で謎の多い儀式ですが、
3については、こんな感じで
5については、かかとに重心を置いて、足だけ回すようなイメージで行いました。
結果!
なーんにも起こらねぇ!!幸運の神様来てくれい!!
アイヌの教え
さらに「鏡の前でのお辞儀」についてインターネットで調べていると、アイヌ人に古くから伝わる儀式についての書き込みがヒット。
なんでもその儀式によって見える物は、行うまでわからないとのこと。
コピペ
以下は書き込みのコピペです。
日本人の先住民族であるアイヌ人も鏡について伝説を持っています。
その方法は
1鏡の正面に座る
2まっすぐ自分を見ないで斜め45度下を向く
3そして右側に振り返るそこに見えるものとは・・・。
アイヌ人はこの方法によって4次元空間を見ることができると言います。
つまり私たちがいるこの空間ではない別のところです。
それは過去なのか、未来なのか、平面なのか、局面なのか、自分のいるところなのか、それとも未知の場所なのか。答えは見た人にしかわかりません。
でも「何か」を映し出すと信じられているのです。
その何かはいいことばかりではないかもしれません。
「何か」は解明されていないからです。
究明することは決してお勧めしません。試す場合は必ず、自己責任でお願いします。
何故方法がここまで明らかになっているのに、「何か」については解明されていないのでしょうか。怖いです。
ただ新発見はありました。
手順
座るんです!
たしかに洒落怖の『リアル』の主人公の夢の中でも、白い着物の女性は正座をして三つ指を立ててお辞儀しましたものね!気がつきませんでした。
手順は書かれている通り、
- 鏡の正面に座る。
- まっすぐ自分を見ないで斜め45度下を向く
- そして右側に振り返る
はたして結果やいかに!
結果
何も起こりませんでした。不思議なことはそうそう起こりませんね。もしかしたら、私の正座やらお辞儀やらの作法がなっていなかったのかもしれませんが…
まとめ
皆様には危険な目に遭っていただきたくないので、くれぐれも私のように安易な気持ちで儀式を行わないでください。お願い申し上げます。
洒落怖『リアル』の儀式だけではないですよ!危ないのはやめましょう!
最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。