皆様はクマバチが飛んでいるところを見たことがあるかと存じます。
クマバチの大きさってかなりえげつないですよね。
その大きさから、航空力学上飛べるはずがないと言われてきました。中には
「飛べると心の底から信じ込んでいるから飛べる」
というトンデモナイ理論まで大真面目に登場する始末。ただクマバチの飛行はそれだけ謎に満ちた現象だったのですね。
今回はクマバチは航空力学的に飛ぶことはできない説についてご紹介したく存じます。
クマバチ
まずはクマバチについてご説明いたします。
概要
クマバチは、ミツバチ科クマバチ属に属する昆虫の総称です。
これまで約500種が発見されております。方言によっては「クマンバチ」とも呼ばれることがありますが、同じものとお考えください。
日本でクマバチと言えば、広く分布するキムネクマバチを指すことが多いです。
危険度
森だけではなく、普通に町中でもよく見かけるクマバチ。あまりにもイカツい見た目をしている上に、羽音もかなり大きいため、スズメバチの様に危険な虫とお思いの方もいらっしゃるかと存じます。
しかし、見た目とは裏腹にその性格は極めて温厚。さらに毒針はメスしか持っておらず、メスはこちらから攻撃をしたり、巣に近づいたりしない限り襲ってくるということはほとんどございません。
ただ毒があることは確かですので、アナフィラキシーショックは起こります。
見た目
先ほど申し上げたように、クマバチはかなり大きい体を有しております。
加えてご説明申し上げたいのが、羽の大きさ。
羽は体に比してかなり小ぶり。
…この小さな羽が巨体を持ち上げられるかどうかが今回の説の要点なわけです。
クマバチは何故飛べる?
「航空力学上クマバチが飛べない」と言われても、実際クマバチは飛んでいますよね。それも何の不自由も無く、自由に優雅に飛び回っているように見えます。
航空力学上
クマバチが巨大化した場合、羽と体の質量の比率が完全に同じであったとしても飛ぶことは出来ません。
羽をいくら速く動かしても、羽が小さすぎて巨大な体を宙に浮かすことが出来ないのです。
気持ち次第?
そこで提唱されたのが「飛べると心の底から信じ込んでいるから飛べる」というピーターパンのような理論。
まず無脊椎動物である昆虫のクマバチに「心の底」が存在するのかどうか不明ですが、人間にも心の底から飛べると信じている方がたまにいらっしゃいますよね。
ただ彼らが飛べたという確固たる実績はございません。
精神論ではない何かがクマバチを飛べるようにしていることは間違いないのです。
大きさが関係
実はクマバチが飛べる理由は既に航空力学的に判明しているのです(長々とすいません)。
その理由のポイントはクマバチの大きさ。
…確かに大きいですが、それは虫としてですよね?
人間とクマバチを比べると、当然人間の方がはるかに大きいですよね。実は大きさがそこまで違うと、同じ空間の中にいても、感じる空気は異なるのです。
人間にとって通常空気はサラサラしているというか、とくに抵抗を感じないと思います。ここの空気は重いとか軽いとかは物理的には感じないのではないでしょうか(心理的にはあるかもしれませんが)。
しかし人間よりはるかに小さいクマバチにとって空気はネバネバしたものに感じられるのです。例えるならばゼリーの中にいるような感覚。
つまり小さければ小さいほど飛びやすくなるのです。当たり前じゃんと思った方もいらっしゃるかと存じますが、当たり前ではなかったのです。
ちなみにこの空気の粘り気に関する計算は現在は航空力学上の計算に含めることが多く、レイノルズ数と呼ばれております。
不可能を可能にするシンボル
上記のレイノルズ数の応用方法の発見までは、クマバチの飛行方法の謎を解明することができなかった人類。
彼らはクマバチを「不可能を可能にするシンボル」として多く使用しました。
その伝統は飛行方法が明らかになった今でも受け継がれており、会社やスポーツチームのロゴに使用されることもしばしば…。
まとめ
私もクマバチくらい小さくなって、どっかに飛んでいっちゃいたい
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最後までお読みくださいましてありがとうございました。