第二次世界大戦で欧州各国は魔術を用いて国防をしていた。
そうお聞きになられて、疑いを持たない方はまずいないはず。
第二次世界大戦では、レーダーを始めとした次世代の光学機器、大型爆撃機など様々な効率的かつ効果的な現代兵器が用いられた恐ろしい戦争です。
そんな戦争で魔術が用いられているわけがない
そうお思いになるのも無理はないのです。しかし例えば、
イギリス軍はヒトラー上陸を防ぐべく魔女を召集した
という伝説がございます。
今回はこの都市伝説をご紹介したく存じます。
目次
ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラー
アドルフ・ヒトラーはもう有名すぎる人物です。ヒトラーは前衛的な外交政策によりドイツをポーランドへ侵攻させ、ひいては第二次世界大戦の原因となってしまったとされています。さらにユダヤ人などの特定人種に対して「ホロコースト」を行うなど、非人道的な独裁者として知られています。
その残虐で非人道的な行為や奇行から、様々な都市伝説が囁かれている人物です。ヒトラーんの都市伝説についてはまた別のエントリーにてご紹介させていただければと存じます。
第二次世界大戦中のイギリスとドイツ
第二次世界大戦においてヨーロッパ中が戦場となりました。そしてイギリスとドイツはそれぞれ「連合国」「枢軸国」の一員として争いあいました。
ところで地理的には
ここでまず地図をご覧ください。
イギリスとドイツは地理的に非常に近いことを確認できましたでしょうか。
さらにドイツはフランス侵攻にも成功
1940年5月、ドイツはフランスに電撃戦を仕掛け、見事フランスを降伏させます。
するともうイギリス国土は目と鼻の先。イギリスの南海はドイツによって包囲されていたのです。
アシカ作戦
そこでヒトラー率いるドイツはイギリス本土へ侵攻すべく、綿密な作戦を立てました。それを日本ではアシカ作戦と呼ばれております。
作戦内容
イギリス上陸前
フランスが降伏する前の1939年11月、ドイツ海軍総司令官エーリヒ・レーダー氏は以下のようなミッション遂行の為の条件を掲げました。
- イギリス海軍海上部隊の無力化もしくは介入阻止
- イギリス空軍の無力化
- 沿岸防衛施設の破壊
- イギリス潜水艦からの攻撃阻止
イギリス上陸後
そして上陸後の作戦を立てたのはヘルマン・ゲーリング氏率いる陸軍総司令部。
当初の計画では上陸予定地は一点集中であったのですが、それは無謀であると判断され却下されました。このような試行錯誤を重ね、最終的に5つの地点に上陸し、それぞれ5つのルートで北緯52度まで侵攻するという計画になりました。
最終条件
最終的な内容を詰めたのは総司令官であるヒトラー氏。彼からは作戦実行に際し以下のような条件が挙げられました。
- イギリス空軍は物心ともに完膚なきまでに叩き潰されるべきで、我が軍の通行を妨げようとするいかなる余力すら残してはならない。
- イギリス海峡に敷設されたイギリス軍の機雷は全て撤去され、またドーバー海峡の両端は我が軍の機雷によって封鎖されなくてはならない。
- 占領下にあるフランスとイギリスの間の沿岸水域は我が軍の重砲によって制圧されなければならない。
- イギリス海軍海上部隊は、上陸作戦に介入できないよう、北海および地中海で拘束しなければならない。航空攻撃ないしは魚雷によって損傷、あるいは破壊することが望ましい。
つまりドイツがイギリスに侵攻するためには事前に海・空・沿岸を制圧しておかなければならないということです。
このように、ドイツは当時ブイブイ言わせており、イギリスを潰すのに意気揚々と作戦を立てていたのです。
作戦準備
ドイツはイギリスに侵攻すべく、イギリスの海・空・沿岸を事前に制圧しようとします。
しかしドイツは前の戦いで駆逐艦などの主要武力艦隊を多く失っており、さらにイギリスの海軍は随一の戦力を誇っておりました。まず制空権を獲得しなければ海の制圧も困難と考えたのです。そこでイギリスの空を攻めました。
空(バトル・オブ・ブリテン)
海軍の力は圧倒的劣勢に立たされていたのに対して、空軍についてはドイツ軍の方が優勢と思われました。事実、作戦実行当初はイギリス空軍を凌ぎ、優位に進めていきました。
しかし、事前の作戦の準備不足や燃料不足が原因となり、形勢は変わっていきます。無理な作戦によりドイツは徐々に消耗していき、最終的にジリ貧になったドイツはイギリスの首都ロンドンを空爆目標に設定します。しかしこの空爆の戦略的意味は皆無。
結果としてイギリス空軍の無力化はおろか、沿岸防衛施設の無力化すらできませんでした。
海
バトル・オブ・ブリテンでの失敗により、海を制圧するのは困難になりました。したがって、イギリス海軍を足止めするということしかできなかったといいます。
作戦中止
1940年9月17日、アシカ作戦は中止されます。翌春実施されるとも言われていたのですが、さらにそれも断念。
その後、ソビエト連邦のモスクアへの侵攻による消耗、イギリスにアメリカ合衆国が加勢するなどドイツにとって不利な出来事が相次ぎ、アシカ作戦は実行に移されず終わります。
幻の英本土上陸作戦 (航空戦史シリーズ)
イギリスの魔力
なぜかくもイギリス侵攻が困難であったか。確かにイギリスも高い軍事力を有しておりました。しかし、空については、当初はドイツの方が有利。さらに空を制圧されてしまったら、海も危うい状況になっていたかもしれません。
そんな危機一髪を救ったのはイギリスの魔女達であると噂されております。
20世紀最大の魔術師クラウリー
ここである人物がイギリス政府の上層部へと招かれます。彼の名は、
アレイスター・クラウリー
20世紀最大の魔術師と呼ばれた男性です。彼は第一次世界大戦を「古い時代を破壊する血の洗礼」として歓迎した人物。さらに第二次世界大戦にむけて、より邪悪な魔術の研究に励み、社会的にはアングラ的な存在として忌避されてきました。
クラウリーに召集された魔女達による儀式
第二次世界大戦の最中、イギリス本土において何十にも渡る魔女集会が行われているのが目撃されています。これはイギリス中の魔女をクラウリー氏が召集したからといわれております。
彼女達は
ヒトラーのイギリス上陸を防ぐ何かしらの黒魔術
を行っていたのです。
そしてドイツの上陸失敗について魔女達は
「ナポレオンと同じことが起きただけ」
と口を揃えて言ったそうです。
クラウリーを推薦したのは007
では、社会的な信用が無かったクラウリー氏がイギリス政府の上層部に招かれたのは何故でしょうか。実は彼をイギリス政府に推薦した人物がいたのです。それが
『007』の作者
イアン・フレミング
であったと言われています。
クラウリー氏は自分こそ「獣の数字666」が指す人物であると信じており、同時に悪魔崇拝者でした。そしてそのクラウリーを推薦したフレミング氏も、紛れも無く悪魔崇拝者だったのです。
イギリスの魔力は悪魔によるもの
そしてその悪魔崇拝は当時イギリスの政府のトップ、ウィンストン・チャーチル首相にも及んでいるといわれております。チャーチル首相はドイツのアシカ作戦の準備でロンドンの街が空爆を受けた際、爆撃地を視察し演説で印象的なポーズを見せました。
いわゆる「ピースサイン」。今となっては「ピースサイン」と呼ばれていますが、「Vサイン」と呼んだほうがよろしいのかもしれません。Victoryの「V」であると語られています。
ただそれは表向きの形。よくよく考えると疑問が沸きませんでしょうか?ロンドンが爆撃されたのにも関わらず、首相が笑顔で勝利のジェスチャーをするなんて。結果的にイギリスの士気が高まりましたが、それに関してもよくわかりません。
実は「Vサイン」は先のクラウリー氏が編み出した悪魔崇拝的なジェスチャーであるとクラウリー氏はその著書に書き残しております。彼はこのサインの事を「アポフィスとタイフォンのサイン」として、ペンタグラムの魔力を応用したものであると語っております。
この「Vサイン」はクラウリーの儀式が成功したということを意味していたのではないでしょうか。
魔術―理論と実践 単行本 – 1997/11
まとめ
ま、ダブルピースは正義
最後までお読みくださいましてありがとうございます。