となりのトトロでサツキとメイは亡くなってる?狭山事件との関係

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本エントリーは怖い話を扱っております。ご注意ください。

有名な都市伝説。

ジブリアニメ『となりのトトロ』で
「サツキとメイは亡くなっている」

という衝撃的な都市伝説がございます。

この話について、スタジオジブリ公式の発表で否定されたものの、その真偽についての議論は未だにしばしばなされているのが現状です。

今回はこの都市伝説についてご紹介したく存じます。

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『となりのトトロ』

国民的アニメ作品なので、ご存知でない方は少ないかと存じますが、まず『となりのトトロ』のご紹介をさせていただきます。

作品概要

タイトル:となりのトトロ
公開日:1988年4月16日
制作会社:スタジオジブリ
監督・脚本:宮崎駿

作品内容

小学六年生のサツキと四歳のメイ。二人が大きな袋にどんぐりをいっぱい詰めた、たぬきのようでフクロウのようで、クマのような変な生き物に出会うが…。昭和30年代の田舎を舞台に、オバケの“トトロ”と幼い姉妹とのふれあいを描いた、宮崎駿監督が贈るファンタジーアニメ。

amazonの内容より引用

サツキとメイは亡くなっている説

上記のように『となりのトトロ』は健全で健康的な作品です。そんな作品で主人公のサツキとメイが亡くなってしまっているなんてあるのでしょうか?もちろん作品はハッピーエンドですし、亡くなっている描写など一切ございません。

ではどのような点から「サツキとメイの死亡説」が噂されるようになったのでしょうか。

①影がはっきりと描かれなくなる

『となりのトトロ』の後半、サツキとメイの影がはっきりと描かれなくなります。これはスタジオジブリ広報の方も公式明言していらっしゃることです(この明言については後に挙げます)。

序盤では2人の影ははっきりと描かれております。

しかし、後半、迷子のメイとそれを探すサツキのシーンでは影がはっきりとは描かれておりません。

伝統的な幽霊の描き方で、鏡に映らない、足がない、などがあると存じますが、それと同じくらい「影がない」というのもポピュラーだと存じます。

ですので、「もしかして、サツキとメイは幽霊なんじゃ・・・」という具合になるのです。

②メイのサンダル、お地蔵さん

メイのものらしきサンダルが池で見つかるシーン。サツキはこのサンダルはメイのものではないと証言します。でも振り返ってみると、同じものらしいのです。

さらに迷子になったメイをサツキが必死で探しているシーン。そのシーンで一瞬サブリミナル的に「メイ」と刻まれたお地蔵さんがアップになるフレームがあるというのです。

もしこのようなシーンがあるとしたら、決定的ですよね。なにより、怖いですし。

ちなみに6体のお地蔵さんの下で途方にくれるメイのシーンは覚えています。

③お母さんに直接会わない二人

そもそもメイが迷子になってしまうのは、お母さんが入院している病院から急な電報があり、それに動揺したメイが焦って自力で病院まで行こうとしてしまったからです。

物語上、トトロとねこバスの助けを借りたサツキは無事、メイを見つけ出し、その足でお母さんの入院している病院に行くのですが…

何故かお母さんに直接会わないのです。ただメッセージを刻んだとうもろこしを病室の窓辺において、木の枝の上で病室内の様子を見ただけ。

お母さんはふと2人の気配に気づき、

「今、サツキとメイが笑った気がする」

という旨の発言をします。

直接会いにいかない彼女達は亡くなってしまっているのではないかと。

④「狭山事件」に関係?

「サツキとメイの死亡説」で欠かせないのが、宮崎駿監督の記者会見でしたと噂されている発言。

「この作品は、いわば、サツキとメイの魂の解放なんですよ」

この発言があったか否かは謎です。もしあったとしたら、この発言、意味深です。そこで都市伝説フリークがいろいろ調べると恐ろしい可能性が。

『となりのトトロ』は「狭山事件」という凄惨な事件を元に制作されたというのです。

狭山事件とは、1963年5月、埼玉県狭山市で起こった事件です。被害者は高校1年生の少女。被害者が失踪し、被害者の姉が必死に捜索を行ったのですが、最終的に被害者はご遺体となって発見されてしまったといいます。

その際、その姉は大きな狸を見た」と謎の証言をし、ついに自らの一生に別れを告げてしまったそうです。


▲狭山茶の箱が…狭山丘陵が舞台なので仕方ないですがね。

これがトトロのストーリーとなんとなく似ているというのです。さらに狭山事件の発生は5月。主人公の名前は「サツキ」と「メイ」。サツキ=皐月、メイ=May、2人共5月を示すのです。

サツキとメイは元気ですという説

上記に対して、サツキとメイは元気という説があります。下記に記載するのは、前節の反論です。

①影の描写はコスト面の問題

実際に2007年5月に「サツキとメイが亡くなっている説」はスタジオジブリ公式ブログにて否定されております。その中で、特に明言されているのが、陰の描写の件。

「映画の最後の方でサツキとメイに影がない」のは、作画上で不要と判断して略しているだけなんです。
2007年05月ジブリ日誌より

略されているのは確かなようですが、亡霊という理由で略したわけではないようです。

②メイのサンダルじゃない

川で見つかったサンダルと、メイが履いていたサンダルを比べると…

微妙に違います。じゃあ、誰のなんだよってことにもなりますが、行方不明者が他にいないのであれば、どこかの子供がサンダルを落としてしまっただけなのでしょう。

③メイのお地蔵さんのフレームなんてない

サツキがメイを懸命に捜索しているシーン。ここにメイと刻まれたお地蔵さんのフレームが挿入されているというのですが、そんなシーンは見当たりません。

その論拠自体が嘘なんですね。

④2人がお母さんにあったらややこしい

サツキとメイの自宅からお母さんの入院している七国山病院まで歩いて3時間かかるという設定がございます。したがって、日も暮れてしまった時刻に、子供達だけでお母さんのところに会いに行くと、なんだか穏やかではないような気がします。

ファンタジー作品ですから、そういった現実的なゴタゴタは避けたかったんじゃないでしょうか。

⑤狭山事件

実際の狭山事件においては、妹の失踪後、犯人から脅迫文が送られてきました。すぐさま周囲に警官隊の警備網が張られ、姉があちこちを一人で探し回るということはなかったようです。

それに「大きな狸を見た」という証言も当時は一切語られておりませんでした。今よりもオカルトが元気だった時代に、そんな証言があれば週刊誌で間違いなく取り上げられると思います。

したがって、これはまったくのでっち上げというのです。

Exエンディング、続編の存在

『となりのトトロ』では実際にエンディングで、お母さんとの再会も果たしておりますし、その後の生活のようすがテーマソングに合わせて映し出されます。

さらに、ジブリ美術館では『めいとこねこバス』という『となりのトトロ』の続編ともいえる作品が放映されたこともあり、死亡説については否定されるというわけです。

本当に闇が深いのは「ねこバス」説

ここからは僭越ながら、私の考えです。正直、微妙なんですけどね。トトロ好きですし。

トトロは何者なのかはおいておきましょう。不思議な生き物ということで。

私は「ねこバス」こそ人間の魂と関係しているのではないかと思っています。

『となりのトトロ』には死の概念が欠かせない

死者の家

宮崎駿監督は、サツキ達が冒頭、引っ越してきた家について、以下のようにコメントしていらっしゃいます。

「あそこは要するに病人が死んでしまった家なんですよ。僕は、基本的にあの家は、病人を療養させるために建てた離れのある別荘だと思ってるんです。つまり、結核患者のために建てた離れなんですね。で、その人が死んでしまったので、そのまま用無しになって空いてたんです。そこへ、サツキとメイが引っ越して来たと。これは裏設定なんで、言う必要がないので誰にも言わなかったけれど、そう考えていた家なんです。妙に日当たりがヨさそうなのもこの設定のためなんですね」
(徳間書店・宮崎駿著「出発点1979~1996」)

この文章を拝読させていただいて私は、死んでいた家が息を吹き返した描写が、「まっくろくろすけ」が出て行く場面なんだと感じました。

七国山病院

七国山病院とはサツキとメイのお母さんが入院している病院の名前です。七国山病院のモデルは、八国山緑地の東にあった結核患者のサナトリウムだと言われています。今は別の病院が建っています。

舞台は昭和30年代。結核は現代よりも、より死に近い病気でした。つまり、サツキとメイのお母さんは結核の治療をしていて、命の危機にあったと考えられます。

ねこバスの行き先が不穏な件

最初にねこバスに出会う際、ねこバスはとある地名を行き先として表示しています。

「墓道」

なんでこんなに怖い地名がわざわざ描かれたのでしょう。ここで「ねこバス」に対する不信感が。

続編『めいとこねこバス』がガチで怖い

ジブリ美術館で放映された『めいとこねこバス』。この作品でねこバスの親玉的な存在(ねこばあちゃん)が登場するのですが、この親玉が示している行き先も凄まじく不気味。

「風浄土」

浄土、つまり、あの世なんでしょう。

作中、大量のねこバスが乗客を乗せ、この親玉のもとに向かいます。前項でねこバスは「墓道」を示していました。そして、「墓道」から親玉ねこバスに向かい、「風浄土」へ。

つまり、ねこバスには死者の魂を運ぶ役割があるのではないのかと。

トトロはメイを助けたんだよ

本エントリーで度々登場するメイが6体のお地蔵さんの下で途方にくれるシーン。

6体のお地蔵さん…。親よりも先に亡くなってしまい賽の河原に行くことになってしまった子供の魂を助けるのは地蔵菩薩だとされています。

さらに6体の地蔵が置かれている場所はだいたい墓場への道の途中です。

ねこバスが向かおうとしていたのは「墓道」。「墓道」にあるメイの魂を風浄土への旅に連れて行こうとしていたのです。きっと何の邪魔も入らなければ、ねこバスはメイの魂を浄土に連れて行ったのでしょう。

それをトトロが止めたんだぜ。やったぜ。

まとめ

おやおや、また都市伝説かい?(おとうさん)

ボーン

最後までお読みくださいましてありがとうございます。

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