本エントリーは怖い話を扱っております。また、他のエントリーに比べて過激な表現を用いておりますので、閲覧の際には十分ご注意のほど、よろしくお願い申し上げます。
皆様は、寝ますか?
唐突な質問で恐縮です。
おそらく一睡もせずに何ヶ月も過ごされている方はいらっしゃらないと存じます。私事ですが、仕事の繁忙期なんかでは、徹夜することも多々あるのですが、徹夜はやはり体に堪えます。皆様も、経験ございますかね?
もし、いくら徹夜をしても堪えなくなる薬があるとしたら、服用なされますか?
実はすでにそのような薬が存在するという噂があるのです。その薬の名は、
「Necrosleep」
ネクロスリープ…。日本ではまず聞きませんよね。
ですがこの薬、すばらしい効果を持つ反面、恐ろしい副作用もあるらしいのです。
今回はこの都市伝説についてご紹介したく存じます。
目次
- 1 『Necrosleep.net』
- 1.1 未解決事件名称「Necrosleep.net」
- 1.2 僕のひきこもりライフ
- 1.2.1 2014年10月16日
- 1.2.2 2014年10月18日
- 1.2.3 2014年10月21日
- 1.2.4 2014年10月22日
- 1.2.5 2014年10月23日
- 1.2.6 2014年10月25日
- 1.2.7 2014年10月28日
- 1.2.8 2014年10月30日
- 1.2.9 2014年10月31日
- 1.2.10 2014年11月1日
- 1.2.11 2014年11月3日
- 1.2.12 2014年11月4日
- 1.2.13 2014年11月5日
- 1.2.14 2014年11月6日
- 1.2.15 2014年11月9日
- 1.2.16 2014年11月11日
- 1.2.17 2014年11月12日
- 1.2.18 2014年11月13日
- 1.2.19 2014年11月15日
- 1.2.20 2014年11月18日
- 1.2.21 2014年11月20日
- 1.2.22 2014年11月22日
- 1.2.23 2014年11月24日
- 1.2.24 2014年11月25日
- 1.2.25 2014年11月26日
- 1.3 事件報告書1 -感謝祭ー 2014年11月27日
- 1.4 事件報告書2 2014年11月29日
- 1.5 検死報告書 -2014年12月4日
- 1.6 事件報告書3 2014年3月12日
- 2 「Necrosleep.net」にアクセスしてみた
- 3 まとめ
『Necrosleep.net』
以下は、海外の都市伝説を私なりに翻訳したものです。
未解決事件名称「Necrosleep.net」
未解決事件名称 - Necrosleep.net ー
以下のウェブサイトの記録は、Necrosleep.netの存在を証明する唯一の証拠である。ウェブサイトのデータは、2014年にサイトが閉鎖される直前に第三者によってダウンロードされたものである。データの破損が激しく、復旧は困難を極めた。これらはリード・マードックによる最期の言葉であり、彼自身によって書かれたものである。
僕のひきこもりライフ
written by:リード・マードック
2014年10月16日
やあ、今日から僕の新生活についてブログを書いてみることにしました。読んでくれるのはたぶんほとんど友人や知り合いだけなんだろうけど、それ以外の人もいるかもしれないから、まずは自己紹介をさせてください。
僕の名前はリード。ついこの間、クソッタレの実家の地下室から解放されて(神にマジ感謝)、悠々自適な生活を謳歌しようとしてます。
まぁ、表向きには僕が家出をしたってことになるけど、実際は前々から親も追い出したがってたんです。誰も僕みたいなクソ野郎は気にも留めませんよ。両親ですらね。まぁ、僕にとってはどうでもいいことです。
とにかく、今は自分の好きなことをやってますよ。僕の母の料理はとてもじゃないけどおいしいものとは言えず、今までおいしい物を食べるのは諦めてきました。とにかく今はカップ麺を食べてます。母の料理より何倍もうまい。ときどき小腹が空いたときには、スナック菓子でも食べればいいんです。
空いたと言えば、僕の借りたアパートも随分長い間、借り手がいなかったようです。実際、見てきた物件の中で最安値でしたから。
よく「安物買いの銭失い」って言いますが、特に夜、僕が寝ようとしてるとき隣の部屋からボケたおばあさんの喚き声が聞こえると、それを思い知らされますよ。
僕の聖域(みすぼらしいけど)は、バスルーム付の1DK。壁はところどころダンボールで補修されてる上、原因不明のシミがあるけど、まぁ僕にはそれくらいがちょうどいい。
僕は「ツイッグ」という名の猫と飼っています。こんな僕と一緒に生活するなんてかわいそうだけど。ツイッグは毛の無い珍しい品種の猫で、しばしば話のネタになります。「おい、なんで猫が裏返しになってるんだ?」とか「剥製の失敗作か?」とか聞かれたこともありますね。
僕のような生活は嫌だと思った人もいるかもしれないけど、チープな生活をすることにだって利点はあります。生活費はほとんどかからないので、家を出ることなくインターネットで怪しいビジネスをして食べていくことができます。
僕は月の半分を一度も使ったことの無い商品の偽レビューとか、少しも知らない時事問題に関する薄っぺらいまとめ記事を投稿して過ごしてます。残りの半分はネットサーフィンをしたり、『X-ファイル』の再放送を見たりしてます。
隣人が無線ルーターのセキュリティ設定をしていないので、インターネット代を支払う必要もないんです。隣人のデータ容量はもう限界でしょうが、そんなことは知ったことじゃない。
僕はこのブログの更新を毎日行うつもりです。こんな退屈なものを最後まで読んでくださった方、ありがとう。うまくいけば、僕の日常はもう少し面白くなるんで、乞うご期待!
written by:リード
2014年10月18日
僕はある奇妙なことをしてみることにしました。今の時刻は午前3:00。僕はカフェイン入りのエナジードリンクを片手に、徹夜をしてみようと思っています。睡眠の習慣を切り替えるためです。つまり、夜はずっと起きて活動して、その代わり昼に寝るようにしようとしているんです。私が昼夜逆転生活をしようと思ったのは、以下の理由からです。
- 夜間は人が少なくなるので、外に出ても怖くない。
- がんを引き起こすといわれている日光に触れないで済む。
- 社会へ反発できる。
- インターネット回線の速度は、夜のほうが速いらしい。
- そもそも自由の国家において、理由なんて必要ない。
また、「Nocturnal Underground(闇夜のアングラ)」というカッコイイ掲示板サイトを見つけました。お察しの通り、僕のような陰キャや冷徹な犯罪者に溢れています。なんてすばらしいんでしょう。
僕はすぐに登録しましたが、掲示板の住民達も歓迎してくれました。マイナーなサブカルのためのサイト、でも人はいっぱいいました。
住民達は皆、社会的繋がりの断絶に対する喜びを共有しているようです。僕は本当にうれしかった。なぜなら僕は普通の人とはまともに会話することもできない世界でただ一人のダメ人間だと思ってたからです。
結局のところ、あたりまえのように僕に向かって「お前のようなやつに息をする権利がない」なんて罵ってくるのは、いわゆる普通の人たちなんですよ。
僕は皆に、この夜間生活がどのような効果をもたらすか伝えていこうと思います。よろしくね。
written by:リード
2014年10月21日
僕は新しいライフスタイルに適応してます。これが僕にとってのあるべき生き方だと言ってもいいです。夜のインターネットは、はるかに面白いんです。
あることを除いて、最近はすべて順調です。
昨日、「Nocturnal Underground」で謎のプライベートメッセージを受け取りました。皆さんの為にコピペしたいと思います。
ーーー
To:Reedman07
From:Revelation666
件名:Necrosleep.net
Reedman07 様、おめでとうございます。あなたの人生を変える招待制ウェブサイトにご招待いたします。Necrosleep.netで世界があなたに知られたくない真実を。
専用の招待コードを入力し、ご入場ください:DCLXVI
あなたの人生で見逃していたものを見つけましょう。
Necrosleep.net
ーーー
完全に何かの詐欺のように思うかもしれませんが、これは僕の興味を掻き立てました。そのサイトが何のサイトであるのかを見に行かざるを得ませんでした。
アクセスしましたが、真っ黒のページでした。僕はカーソルが真ん中で点滅することに気がつきました。つまり、そこに文字入力できるということです。僕はそこが招待コードを入力する場所だと思い、招待コードを入力しました。うまくいったようです。
ホームページが表示されてすぐ、「Necrosleep.net」と英語で書かれたタイトルヘッダー以外はすべてロシア語で書かれていることに気がつきました。ブラウザが自動的にそのサイトがロシア語で書かれていることを検出し、翻訳するかどうか聞いてきたので、当然僕は「はい」をクリックしました。
どうやらこのサイトは闇サイトのようです。サイト管理者はウェブデザインには明るくないようで、他の一般的なウェブサイトに比べて、メモ帳に文章をそのまま書いたような印象でした。
背景は黒色、白いテキストはごくごく一般的なCourierで書かれており、タイトルヘッダーの下には、「メイン」「購入」「秘密」「クレジット」という赤い文字のハイパーリンクが並んでいました。メインページの抜粋は以下の通りです。
ーーー
Necrosleep.netへようこそ
このウェブサイトは招待制です。選ばれし訪問者様にはあなたの人生を変える特別な製品の限定購入権が付与されます。
Necrosleepは、睡眠の生物学的必要性を安全になくしてしまう製品です。これは我々の極秘の実験の賜物と言えます。1日1錠服用すれば、あなたは決して眠くなくなります。
購入をクリックして、是非お試しください。Necrosleepがあなたの人生を変えなかった場合、全額払い戻しいたします。
あなたの驚きを保証します。
ーーー
なんという過大広告。こんなものが実際に効くわけがないです。もし効くなら、誰しもが手に取りますよね。僕も明らかに疑ってましたが、好奇心からちょっとサイトを見て回ってみることにしました。「秘密」をクリックし、別のページに飛びました。ページのテキストは以下の通りです。
ーーー
Necrosleepは特別で希少な成分から製造されています。原材料については私的保護の問題から開示することはできません。我々の製品を提供し続けることができるのは、極秘の新しい流通経路を確保し他の機関の介入を防いでいるからです。
Necrosleepの有効成分は、睡眠を覚醒状態に置き換えることを目指している医師や科学者達によって長年研究されてきました。主の許しにより、我々は他が実現できなかったことを成し遂げているのです。
我々の製品があなたの人生に革命をもたらすことを自身をもってお約束いたします。あなたは再び眠りに落ちる必要などなくなるのです。
我々の秘密に加わりましょう。
ーーー
新しい流通経路?まるで闇市場ですよね。ここで行われていることは、正当ではないと思います。別に法的なことを言っているわけではなく、このサイトから不信感を感じただけです。
ともかく、僕は続けて「クレジット」をクリックしました。正直なところいままで私が見た中で一番ヤバい写真に直面したので、ゾッとしました。それは白衣を着た背の高い男のモノクロ写真でした。
もし写真の中のその男が直立していなければ、僕は彼が亡くなっていると思ったかもしれません。ですが、写真の男は立っていたので、僕が想像するに、屍のごとく不健康で、おそらく目の濁り方から盲目であるのではないかと思います。彼の顔には感情の「か」の字も伺えませんでした。
写真の下に小さな文字で、以下のように書かれていました。
ーーー
Necrosleepの先駆者としての権利は、ウクライナのオカルト医学研究所の創設者であり、主の代理人である偉大なる博士ヘイル・A・スタン(Hail A.Stan)に帰属します。彼の偉業は永久に。
ーーー
主の代理人?オカルト医学?僕はホラー映画の見すぎだと思うが、たぶんこいつは典型的なマムシドリンクの販売サイトではないなと思いました。
狂った宗教団体か何かの活動の一環とでも言うのでしょうか?怖かったけど、少し惹かれていたのも認めますよ。そして、単に好奇心から「購入」をクリックしてみました。
1錠につき約130USドル、どう考えても不合理な価格がロシアの通貨で提示されていました。ばかばかしい!たとえお金を持ってても、買うわけがない。僕はすぐにブラウザを閉じました。
僕はこのサイトは外国のクレジットカード詐欺、もしくはカルト教団によるものと推測してます。ま、どっちにしても普段よりも楽しい日でしたよ^^
written by:リード
2014年10月22日
僕は奇妙なプライベートメッセージを送ってきた謎のユーザーについて、「Nocturnal Underground」にスレを建ててみました。Necrosleep.netに関してももっと知りたかったので、ユーザーが誰であるのかも含めて、いろいろ住民と話してみました。以下はそのスレのコピペです。
ーーー
他の人が同じ招待メッセージを受け取っているなら、この事件は単なる迷惑メール事件として考えようと思うのですが。先日私は「Reveration666」という知らないユーザーからプライベートメッセージを受け取りました。
メッセージは何かのサプリメントの宣伝でした。掲示板でこのユーザーを見たことがありますか?私はないんですが。教えてエロい人。
それより、そのメッセージの具体的な内容がわからないと何とも。業者ならBANしてもらえるよー。
もちろん私は皆さんを混乱させるつもりはないんです。ともかくこの奇跡の薬は1錠130ドルです。私を誰だと思ってんだよ?ジョニー・キャッシュだとでも?
ーーー
後で「Revelation666」という名のユーザーは存在しないという旨のメッセージを「HGWishingWells」(運営の一人)からメッセージを受け取りました。謎のメッセージを受け取ったのは、メッセージシステムがハッキングされたからだそうです。
つまり、誰かが僕にスパムメッセージを送るためだけにシステムをハッキングしたとでも?
なんてこったい。
written by:リード
2014年10月23日
僕は結局Necrosleepについてググることにしました。結果は90年代のスクリーモバンド風のルックスの動画投稿者のYouTubeチャンネルなど、ほとんど無関係なものばかり。
しかし、そんな役立たずの情報に埋もれてFastMD.comのとある投稿へのリンクを見つけました。タイトルは「Necrosleepが本当に効くかどうかわかる方いませんか?」というもの。
僕はクリックしましたが、投稿は既に削除されており、404ページに飛ばされてしまいました。予想通りって感じ。
僕は検索結果に戻って、いろんなページを見て回りました。そしてついに、Necrosleepについて言及された古いゲーム掲示板のスレッドを見つけたんです。今回は削除されていませんでした。
ある中世の戦略ゲームに関して、農作物の生産を最大化する方法について議論されているスレでした。そのスレでユーザーの一人が、Necrosleepを使ってバーチャルファームを24時間稼動させてやると言っていたんです。
当然、掲示板の他の住民は疑ってました。その人はNecrosleep.netへのリンクを貼り付け、自分の発言を裏付けようとしていました。最終的にサイトはIPアドレスに結び付けられていたので、皆の納得を得ることができなかったようです。
彼はまた僕と同じ招待コード(DCLXVI)を受け取っていたようで、これが僕らを特別な気分にさせるためのものであったことがわかりました。
でも、そのことは、僕のIPとそれ以外のIPを区別する方法、理由の説明にはなりません。
結果的に、彼は24時間バーチャルファームを稼動させることに成功したようですが、スレ住民はそれをbotによるものであると結論付けてました。
bot行為はゲームではチートであり、利用規約に反するため、スレの最後の書き込みによると、彼のアカウントは速やかにBANされてしまったようです。
確かに掲示板の彼のアバターの下には赤い文字で「botの利用によりアカウント停止、8/12/2006」と書かれていました。
NecrosleepやNecrosleep.netについて報告できることは以上です。オンラインの闇ディーラーは表には出てこないんですね。僕は、彼らの本当の目的を知りたいと思います。
もしクレジット詐欺をしたかったり、サプリメントを売りつけたいのなら、他にも良い方法が山ほどある。ただのイタズラかもしれませんが、少なくとも2006年以来続いているのは明らかです。まさか何年もこんなジョークで楽しんでるとでも?
written by:リード
2014年10月25日
僕は「Revelation666」から新たなプライベートメッセージを受け取りました。まさかターゲットは僕だけ?
いままでのこと踏まえて、このユーザーが僕に特別に連絡を取るためにかけた莫大な時間について考えると不安になります。何らかの理由で、僕にこの商品を使わせようとメッセージを送るべく、システムをハッキングしたんです。
以下が、今私が受け取ったメッセージです。
ーーー
To:Reedman07
From:Revelation666
件名:Necrosleep.net/backdoor
Reedman07 様、おめでとうございます。Necrosleepの30日間無料トライアルに抽選されました。Necrosleep.net/backdoorで特別賞品をお受け取りください。
あなたのいままでの人生で欠けていたものを発見し、リスクをなくしましょう。
Necrosleep.net/backdoor
ーーー
僕の好奇心は最高潮です。詐欺でも構わないと思って、リンクをクリックしました。住所を入力するページに飛びました。
ここで、あるいは情報を悪用されるかもしれないと思い、慎重に考え直しました。
でも、もし仮に僕の私書箱を向こうが知ったとして、起こりうる最悪の事態って何ですか?最悪の場合でも、私書箱に変な手紙やヤバい薬が入れられるだけですよね。
僕の目的、それは彼らが僕に求めていることを知ること。
僕は住所を入力しました。
written by:リード
2014年10月28日
僕はNocturnal Undergroundのスレに戻って、現状を説明しました。彼らの反応は超面白かったです。
ーーー
ーーー
さて、運営のイタズラという線はだいぶ薄くなりました。僕にはHGWishingWellsがこんなに長い間イタズラを続けているとは思えないんです。仮に他の運営者の一人がイタズラをしていたとしても、ロシアを援助する必要はないですよね。
運営のイタズラと考えると、どう考えても不自然です。
written by:リード
2014年10月30日
昨夜、僕の友達のフラッシュサイトのプログラミングをするのと引き換えに、私書箱に入った郵便物を僕の玄関前まで持ってきてもらうことにしました。
シミのついた茶封筒を開くと、かなり年代物のマニラ紙の小さな封筒が出てきました。小さな封筒に「Necrosleep」という単語があり、冷暗所に保管する等の注意書や、服用方法などが記載されていました。
それらの言葉は印刷された文字ではなく、刻印されているようです。
僕は小さな封筒を開きました。そして、中には確かに30錠の錠剤が。でも、皆さんの近所の薬局なんかで処方される薬なんかよりももっと粗雑な感じで入ってました。
皆さんが怒るかもしれないんで、まだ服用しませんよ。少なくともこれについてもっと信頼性の高い情報を手に入れないことには、服用できません。
今の段階で、ロシアの闇ディーラーが僕にただの迷惑メールを送ってきたわけではないということがわかったわけです。
問題としては、この薬が実際に効果が無いとするなら、何故送りつけてきたのか。彼らはお金が欲しいはずですよね?でも、30日間のトライアルが上手くいかなければ、お金を手に入れることはできないわけです。
もし彼らが僕を葬ろうとしているなら?これについては決して良い気分にはなれないです。でも好奇心が今にも私の背中を押そうとしてます。
written by:リード
2014年10月31日
僕は完全に見落としていました。
Necrosleepと明らかに何らかの関係がある人物、Hail A.Stan博士について全く調べていませんでした。そこでGoogleで検索すると、驚くほど多くのことを発見しました。ウィキペディアの記事まであったんです。
ウィキペディアでは、彼はウクライナの科学者であり医者。生物学的に亡くなってしまった生物の蘇生に関する1940年に行われた実験およびその動画に関係していた人物と言われています。この記事の抜粋は以下の通りです。
ーーー
「生物の復活と実験」という動画は、犬の切断した頭部に酸素供給された血液を自動注射器で注入し続けることでその犬の頭部は生き続けるのかなどの様々な非道な医学実験を記録した動画である。
動画の指揮権はSergei Brukhonenk博士に与えられた。Hail A. Stan博士は、実際に実験を行い、自動投射装置を発明した人物であると主張した。
しかし、Stanは人間に対する凶悪な実験を不法行為で行ったために、政府はBrukhonenkoを表彰した。Stanは、被験者からの同意を得たので(賄賂ではあるが)、不道徳な犯罪をしていないと証言していた。
Stanは死刑、レーニン賞はBrukhonenkoに授与された。彼の非道な人体実験の罪を発見した政府は彼に注射を打った。そのとき、彼は未確認の言葉を発したが、彼の最後の言葉は彼と共に亡くなった。
Hail A. Stan博士は、ナルコレプシーやてんかんなどの主要な症状に対し様々な治療法を開拓したと噂されていたが、結果は科学的な根拠に乏しく、業績のほとんどはオカルトめいたものといわれている。
1930年から1940年の間に治療した不治の病の患者は数千人にも及ぶ。彼の論文を再現しようとする試みは結局失敗に終わり、彼は偽科学を研究していたと科学界では信じられている。
だがある流派ではHail A. Stan博士の理論は今日でも通用すると考えられており、彼の奇跡の治療技術はロシアのウクライナを中心に未だに研究されている。
Hail A. Stan博士の研究に関連する不思議なメールやオファーを受け取ったと主張する人もいる。しかし、当局の調査でこれらの主張を支持する証拠は明らかにされなかったと言われている。
ーーー
僕は認めるよ、この記事の一部には正直がっかりしました。病的な人体実験についてなんて確かに考えたくもありません。
でも、この男は自分の研究の為に必要なことをやっていたんですよね。彼は本当に何かをしていたんでしょう。彼の治療法は高度すぎて、再現不可能だったとか?僕にはわからないことです。
僕にわかること、それは、ウィキでは存在しないとされている謎のオファーを受け取ったということ。
これには何かきっと意味があります。きっと、僕は一般人が受け取るには偉大すぎるものを受け取べく選ばれたんです。「あなたの人生を変える」と言ったとき、彼らは大真面目だったんです。
written by:リード
※実験動画についてもYoutubeにて確認できましたが、あまりに過激な内容であったため、本エントリーでは割愛させていただきたく存じます。ご覧になりたい方は、お手数をおかけして大変恐縮ですが、ご検索いただきますようよろしくお願い申し上げます。
2014年11月1日
今、手に錠剤があります。すぐにでも服用できます。
僕はこれについて懸命に考えてきました。服用することが、もっとも危険なことで、リスクを抱えることもわかってます。最悪、もう生きられなくなるかもしれません。
でも危険のない人生なんてありません。僕はなにより彼らの動機を知りたいんです。彼らが私に何を望んでいるのか知る必要があります。
私には何が欠けているというのでしょうか。
知る方法は唯一つしかありません。
witten by:リード
2014年11月3日
信じられません。実際に効いてます。3日寝てませんが、疲労とは縁遠い気分です。やったぞ!
僕にはこれほど集中できる、刺激的な日常、いままでありませんでした。僕はこの薬に何が入っているのかわかりませんが、効き目は確かです。
有効期間はどれくらいかわかりませんが、贅沢は言ってられません。ともかく、もう寝る必要はなくなりました。これからも。
ここまでは、いい感じです。
written by:リード
2014年11月4日
4日後もまだ効いてます。しかし、最近、日光がうっとおしいので、窓の上にダンボールを貼りました。ともかく窓は好きではなかったんです。
夜も私は誰かに見られている気持ちになるので、不安になります。安い窓だと反射した自分に見られてる気分になるでしょ?それです。ともかく、その問題は解決されました。
僕は夜、薬を服用している際に面白いものを見つけました。いままでマニラ紙の封筒の内側に刻印されているマークに気がつかなかったんです。そう、内側。
どっかで見たことがあるんですが、正確には思い出せません。描かれていたマークは山羊の頭に下向きの正五面体。古い封筒でも再利用したんですかね。
written by:リード
2014年11月5日
ブログ読者の指摘のおかげで信じられないことが判明しました。
封筒のマークは悪魔の象徴でした。ええ…もう間違いなくこのクソ薬を使うのはやめにします。この類の話は本当に苦手なんでね。僕はやめます。
今夜服用する前に、そのメッセージを読んでおけばよかったのにと思います。明日からもうやめます。今のところ害は無く、すごい薬だとは思います。
それは単なるマークであって、印刷ミスの類だと思います。でも、そうだとしてもやめます。別に悪魔の事を批判しているわけではないんです。地獄行きなんてごめんなんです。
written by:リード
2014年11月6日
先週まで、僕はこの薬をだいたい10:00ごろ服用していました。僕は今夜服用をやめようと計画していましたが、10:30ごろ、激しい頭痛に見舞われ、どんどん悪化していきました。
Necrosleep状態を突然抜け出したからだと思い、とりあえず1時間ほど耐えてみましたが、それ以上は耐えられませんでした。僕は薬を服用しました。
もし止めたいと思ったら止められる。でもやめる理由は特にありません。寝る必要は無い。力も沸いてきます。不合理なことなんてもうしなくていいんです。
written by:リード
2014年11月9日
僕は新しいビジネスをすべく、それに時間全てを費やしました。1日で5ドルの仮想通貨を稼いだんです。オンラインの賭けではないですよ。
突然数字の直感的な感覚が芽生えたんです。僕は今までの人生を無駄にしてきた…彼らは正しいんです。これは本当に僕の人生を変えました。
written by:リード
2014年11月11日
皆さんの為に面白い物語を話しましょう。
僕が暗い部屋の角から僕を見つめている2つの目に気づいたとき、僕はソファーに座ってビジネスをしていました。僕は最初は気にも留めませんでした。
愛猫のツイッグが見てるだけかなって。猫の目は光りますよね、それ以外に考えられます?私がふと目をやると同時に、気づきました。ツイッグが隣にいる。
角を再び見ました。ツイッグが隣にいるにもかかわらず、その光る目はまだこちらを見ています。僕が瞬きをすると、その目は消えました。僕の脳はおかしくなっているのでしょうか。
幻覚であるに違いないのです。でも、明確に覚えてるんです。そう思うと、僕は最初からツイッグでないと気づいているはずでした。猫の目は赤くは輝きませんから。
ともかく、なんらかの奇妙な脳の機能不全があったとしましょう。結局、対処法はないんです。
written by:リード
2014年11月12日
もうすぐ食糧が尽きそうです。自ら店に行って補充をしなければならないことは明らかなんですが、でも、僕には怖いです。
アパートから出て、社会とのつながりを持つことに、僕は今まで以上に恐れています。外に出ることは好きではありませんでしたが、これほどの恐怖感を感じたことはありませんでした。
これほどひどく恐れてはなかったんです。
最近、友人がオンラインになっていません。誰が食料品を買ってきてくれるんですか?外に出なければならない場合どうすれば…?
正直に言って、普通ならこんなパニックにはならないはずです。僕はどうしちゃったんだ。パニックになるな。パニックになるな。パニックになるな。
written by:リード
2014年11月13日
僕の友人のジェイクがオンラインになりました。
その瞬間、助かったと思ったんですが、彼曰く、
「お前が外に出るまで、食べ物を買ってきてやらん」
とのこと。
つまり、僕は彼の援助を得るためには、外に出て友人達とクラブに行かなければならないということ。怖くて断りました。
彼は明らかに僕の体調を心配しているようです。僕がもしこのみすぼらしい部屋の中で孤独に息絶えたとしても彼を責めることができないことはわかってますが、彼には理解が足りません。
誰も僕を理解してくれません。食料は長くて、感謝祭まで残っていればいいほうだと思います。
written by:リード
2014年11月15日
僕は昨日した奇妙な経験について皆さんにお知らせしたく思います。
最近は遅くまでテレビをつけっぱなしにしているので、静寂が気になることはありません。
『Bucko’s Garden』という子供番組が流れていました。番組が馬鹿馬鹿しく無意味であることに気づかないようなまだ成熟してない子供のために作られたテレビ番組のようです。うん、その番組。
それが僕の部屋の隅に置いてあった古いブラウン管テレビで流れていたんです。なんだかその番組が僕の気を散らしてきて、僕のビジネスに集中できないと思ったんです。
それは感謝祭のエピソードだったと思います。Bucko(人間の顔をした鹿の着ぐるみを着た男)がサツマイモとクランベリーを準備して台所にいましたから。まあこういう番組はわかりやすいです。
しかし、Buckoがキャラクター化されたクランベリー達を彼の庭に向かいいれたとき、様子は一転しました。クランベリーはまるで捕まえられた昆虫のようでした。また、サツマイモのキャラクターはあまりにも不運でした。
Buckoは彼の友人の鳥たちにパイの木からパンプキンパイを取ってくるように、リス達には牛から肉汁を取ってくるように頼みました。その肉汁はマッシュポテトを食べると出てくるような設定だったと思います。そしてサツマイモは…。
ともあれ、この番組の様子が一変したと言いましたが、まだ僕はそれほど違和感を感じてはいませんでした。
僕が初めて何か理解できないことが起こっていると気づいたのは、Buckoが包丁を取り出したときです。それはこんな子供向け番組では見たくないような、本格的なサバイバルナイフでした。そして彼はオーブンを開き、中身を取り出しました。ハムでも、七面鳥でもありませんでした。
焼けた人間の胎児
なんてことだ。
僕は見ているものを信じられませんでした。こんなの世界中、どの放送局であっても放送を許可されるわけありません。僕がまた幻覚でも見たとでも?
それはわかりませんが、彼がそれに包丁をいれようとしたとき、僕はテレビを消しました。グロはもうたくさんです。僕には。
自分の目を疑い始めています。夢を見ているはずは無いんです。15日間、昼寝すらしてないんですから。
僕は、ちょっと…ほんとになんだかわかりません。たぶん、僕は壊れてしまったんでしょう。
パソコンのログインパスワードを忘れました。メモを取っていたとしても、メモを置いた場所を忘れました。今、思考能力が欠如してます。
written by:リード
2014年11月18日
嘘は言いません。僕は心底怖いです。
数週間ぶりにシャワーを浴びようと、バスルームに入りました。僕はドアを開けて見える鏡に、自分以外が写ることなんて考えたこともありませんでした。
でも、見たんです。僕の後ろに立ってる。じっと睨んできて、微動だにしません。人生でこれほど凍り付いてパニクったことはないと言ってもいいです。
皆さんは真の恐怖を知らないんです。その片鱗すらも味わったことが無いんです。今でも目の裏に焼きついています。脳裏に刻まれてしまいました。顔。悪魔的な。
それは現れるや否や消えてしまいました。
想像にすぎない、幻覚だと思いたいですが、あまりに現実のように思えました。バスルームにはもう二度と行きません。台所のシンクとかで事を済ませます。
僕には手に負えない。あの錠剤が僕の頭に悪影響を及ぼしていると思います。止めなければ。今、止めなければ。僕はアパートの中も、もう自分だけの場所だとは思えません。影が僕を見てるんです。
written by:リード
2014年11月20日
僕は服薬をやめようとしたが、結局、やめませんでした。何かが私にやめるなと言ってきたんです、まるで頭の中の声のようでした。
服用をやめることはよくないことで、やめたら人生が終わると感じたんです。
普通なら生きるためにはこんな選択はしないはずですが、そのときはそれ以外考えることはできませんでした。日光はおろか、月の光の下にすら出たくなくなりました。
連絡先は、ジェイクと最後に話した時以来、全員オフラインです。
食料はもう、一週間もつかどうかです。少しでも食料を節約するために愛猫のエサを食べていたので、彼女は痩せてきましたが、感謝祭で誰かがエサをあげるでしょうから大丈夫でしょう。
僕の家族でさえ、感謝祭の夕食には誘ってくれませんでした。まぁ、気にはしません。とにかく両親の事は嫌いなので。願い下げです。
written by:リード
2014年11月22日
頭の中で沢山の声がする。恐ろしい声。怖いんですが、何をすれば良いのかわかりません。
副作用か何かなんでしょうか?僕は時々自分自身の思考の支配力を失い、自分の意思で考えられなくなるときがあります。
そのときの思考はとても暗いものです…普段の僕はそんな奴じゃないんです。僕は誰も傷つけませんし、傷つけたくもないんです。
僕はNecrosleep.netで副作用について何か見逃していないか確認するために再びアクセスしようとしましたが、ドメインはもはや使用されていないことがわかりました。サイトが閉鎖されていたんです。
もうどうすればいいのかわからない。自分自身が怖い。
written by:リード
2014年11月24日
ドアのノック音がしました。ドアの向こうに叫んで、誰なのか尋ねました。僕の友人のジェイクとダグラスでした。
どうやら彼らは僕の苦痛の綴られたブログを見て、僕を助けたかったようです。でも、その助けを得るにはドアを開け外に出なければならないとのことです。全く疑わしいことこの上ありません。
どうしたら彼らの言うことを信用できるって言うんですか?僕は何年も彼らを信用してきたのはわかってますが、信用して出て行ったらもっと悪いことが起きないという保証はないでしょ?
出たら変な薬を飲まされるかも。刺されるかも。信頼するに足る確証がないと思ってしまったんです。僕はもう自分自身すら信用できない。
僕が誰であるのかもわかりません。
たぶん、いままでの人生、僕は残酷な怪物だったのに、それに気づかなかっただけなんです。
たぶん、僕の本当の自己が出ようとしているんです。たぶん、みんな悪魔なんです。
written by:リード
2014年11月25日
声が止まらない。僕は彼らが悪意に満ちたものだと思っていたが、どうもそうではない気がしてきました。時々、彼らは僕を解放しようとしてくださるように感じます。
彼らは僕に彼らの声を絶望的なものとして聞いて欲しいようなんです。彼らは物を見せてくださる。恐ろしいもの。
いや、今となってはこれらのことはもはや恐ろしいとは感じなくなりました。麻痺してます。僕は何も感じません。
しかし、僕が再び感じるためにすべきことを知ってます。僕の一部は絶対に間違っていると言ってます。でも、声が僕に別のことを教えてくださる。
声は今、僕の友達。
悪魔は僕の友達。
written by:リード
2014年11月26日
ツイッグは今天国にいます。
僕はそれをしなきゃいけなかった。どんな味がするか知らなければいけなかったの。満足。
でも、もっと必要です。この部屋を出ることは二度とないと思っておりましたが、もう選択肢はございませんのです。
顔が怒ってる。声が怒ってる。頭が痛いです。もっと必要だ。痛い。もっと。彼らは僕を傷つけています。もっと餌を与えねば。彼らにはもっと必要なんです。もっと欲しい。
僕は止めなくてはいけません。
僕はもっと欲しいもっとほしい。
やめて。
written by:リード
***
事件報告書1 -感謝祭ー 2014年11月27日
被害者:ポール・マードック
被疑者:リード・マードック
マーガレット・マードックからの緊迫する911通報(被疑者の母であることを確認)の後、地元警察が現場に急行した。被害者ポール・マードック(被疑者の父)は被疑者リード・マードックにより暴行を受け、捕食されている状態で発見された。被疑者の口の周りには被害者の血液や脳漿が付着していた。
現場に駆けつけた警官が制止しようとしたところ、被疑者は捕食を止めることを拒み、その後まもなく意識を失い、死亡が確認された。薬物使用の疑いがある。
***
事件報告書2 2014年11月29日
リード・マードックの家宅捜索の結果を報告す。キッチンテーブルにて、無毛で、頭部の切断された猫の亡骸を発見。血液が部屋全体に飛散。頭部は砕かれおり、脳が無くなっていた。
被疑者は異常行動者であることが明らかとなった。古いテレビが隅にあるのを確認したが、アンテナに接続されておらず、どの電波も受信不可であった。
当局未登録の錠剤の包装を発見。被疑者のコンピュータについて回収。解析結果待ち。
***
検死報告書 -2014年12月4日
検体:リード・マードック
検体の消化器官の内容物は人間の組織、主に脳物質や脳髄液などの混合物である。
検体の脳の検査で未登録の症状を確認。脳組織には本来の桃色かかった灰色ではなく、黒色と赤色が混ざった模様が見られ、全体に穴が見られた。より精密な手続を実施したところ、数千体に及ぶ微小な黒色の寄生虫が脳を捕食していることが明らかとなった。本寄生虫が検体の潜在的な精神病の原因であったと推察される。
寄生虫の検査は、既知の種と一致しないため、困難になると予想される。さらなる分析を行う必要がある。
検体の部屋から押収された未登録の薬物には、依存性の強い物質、ヒトホルモンなどが含まれる他、当該寄生虫の卵が含まれていた。薬の物質は、人体の中に寄生虫の卵が孵化しやすい環境を作り出すためのものと思われる。入手経路は依然として不明であることが報告されているが、悪意を持って販売されたものであることは明らかである。
***
事件報告書3 2014年3月12日
被疑者の友人であると証言するジェイク・フェアファックスとダグラス・ロペスの2人の事情聴取を行った。彼らの証言によると、彼らは被疑者が発狂する様を記録した被疑者自身のブログを閲覧していたとのことである。ブログはその後不自然なことにインターネット上から消えたことが確認された。
彼らは被疑者が服用した薬物がNecrosleep.netというサイトから発送されたものであると証言している。
当局は上記のウェブサイトが存在しないことを確認した。
「Necrosleep.net」にアクセスしてみた
上記の都市伝説の中のキーポイントの一つである「Necrosleep.net」。アクセスしてみましたが、2017年4月16日現在、サイトは存在していないようです。
参考画像
海外ではこの都市伝説が結構有名らしく、Necrosleep.netについての画像がいろいろと出回っておりましたので、一部をご紹介します。
フェイクなのか、それとも・・・
まとめ
皆、寝よう!(雑)
あと、生き物は大事にしろ!
最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。