『1dallar.wav』の呪い②

Pocket

本エントリーでは怖い話を扱っております。ご注意ください。

なお、本エントリーは前エントリーの続編となります。前エントリーをまだお読みくださっていない場合、本エントリーをお読みになられる前に、前エントリーをご一読いただけると幸いです。

『1dallar.wav』の呪い①

スポンサーリンク
レクタングル大

前回のあらすじ

訳あってOSをアップグレードしなければならなくなった主人公は、海外のオークションサイトで『Windows XP』のインストールディスクがわずか1.45$で落札する。インストールは正常に行われた。かに思えたのだが、ふと、システムフォルダ内で見覚えのないファイル「1dallar.wav」を発見する。好奇心からそのファイルを開くと、それは気味の悪い音声ファイルであった。スキャンをしたところ、ウィルスに感染したファイルであることが判明した。インストール後、ほとんどインターネットに接続をしていない主人公は、OSのディスクが改ざんされたものであると考えた。主人公は、パソコン全体のウィルススキャンをし、その間に睡眠をとることにした。

翌朝、主人公はパソコンが通常の『Windows XP』ではなく、1ドル札の画像やテキストだらけになってしまっていることに気がついた。ウィルス対策ソフトもクラッシュしてしまっていた。セーフモードからウィルス対策ソフトを起動しようとした主人公は、一旦パソコンの電源を切ろうとするが、通常のシャットダウンの手順はおろか、強制終了すら受け付けてくれない。結局、コンセントを引き抜き電源を消した。再びコンセントを差込み、電源を入れセーフモードで起動しようとした主人公。しかし、そうしようとした途端、パソコンは奇妙な音を発し、電源がつかなくなってしまう。

主人公が買い物から帰ってくると、そのパソコンとOSのディスクがなくなっており、その場所に別のCD-ROMが置かれていることに気がつく。CD-ROMには意味深なメッセージが書かれている。さらにその近くにはピン札の1ドル札が一枚置いてあった。ともあれパソコンを失ってしまった主人公には幸いにもPCを貸してくれるという友人がいた。主人公はその友人のPCを使い、このふざけたディスクについて調査することにした。

調査を進めていると、掲示板で、昔「1dallar.wav」の入ったPCを直接受け取ったという人物を発見することができた。その人物は主人公と同じような現象を体験しているという。主人公はPCを受け取った場所を聞き出し、すぐに車でそこへ向かった。

黄色の小さな家にたどり着いた主人公は、そこに住んでいると思われる老婆に遭遇する。その視線はあまりにも不気味であったが、真実を知るべくなんとか留まる主人公。老婆が語りかけてくる。なんと主人公の名を知っているのだ。『1dallar.wav』について尋ねるも、救いのないような警告をしてくるのみ。車に戻ることを余儀なくされる主人公。車へ戻る途中、近所の住民と思われる男性に声をかけられる。なんでも彼曰く、あの家の住民は十年以上前に亡くなっているらしい。後ろを振り返ると、目に映ったのは黄色い家ではなく、ボロボロに朽ちた廃墟であった。

家に帰った主人公は視界の隅に、例の老婆が現れることに気がつく。彼女は意識をすると消えてしまう。消えたその場所には、ピン札の1ドル札が置いてあるのだ。

『1dallar.wav』ブログでの投稿

以下は、John Goodman氏のブログの投稿のコピペを、私なりに翻訳したものです。同じ文章がやけに続くような箇所がありますが、仕様ですのでご了承ください。なお、原文は、http://creepypasta.wikia.com/wiki/1dollar.wavをご覧ください。

2011年8月29日

ストーカー老婆

あのババア、俺をストーカーしてるのは明らかだ。先の投稿以来、あの魂を貪るような目と狂った笑顔を浮かべた彼女を視線の端々で捉えるようになった。俺が彼女を注意を凝らすと、いつも消えてしまうんだ。そして、現れるのは必ず夜。その度に俺は一目散に逃げ出し、毛布の下に隠れる。俺が再びその部屋に戻ると、あのババアのいたところに1ドル札があるんだ。

俺は実際にそのドル紙幣をすべて保管してる、あの「最後の証拠」のディスクのときに手に入れたときからずっと1つのお財布に集めてるんだ。俺はこのくそったれな作業のために、三日間徹夜したよ。最近気づいたことなんだが、彼女、血まみれのナイフを持ってるんだ。

友人宅へ逃げ込む

俺はそれに気づいた後、とにかく貴重品を持ち、愛犬をつれて、友人の家に逃げ込んだ(無関係:犬の名前について言い忘れてたけど、名前は「ココ」だ。チョコレートのココから。ともかく、これからはそう呼ぶ…)。俺はとにかく友人に事の全容を話した(狂ったと思われるから本当は内緒にしておきたかったが、そのときにはもうそうするしかないと思った)。『1dallar.wav』の事とか、何らかの理由で老婆が俺を葬ろうとしている事とか…。彼が精神病院に電話してしまう可能性も十分に考えられたのだが、…彼は奇跡的に俺を信じてくれた。彼は俺が狂ってしまうような人間じゃないと思ってくれていたんだろう。だから、俺は事態が収まるまで、彼の家に留まろうと思う。チョコレートのココから。ともかく、これからはそう呼ぶ…)。俺はとにかく友人に事の全容を話した(狂ったと思われるから本当は内緒にしておきたかったが、そのときにはもうそうするしかないと思った)。『1dallar.wav』の事とか、何らかの理由で老婆が俺を葬ろうとしている事とか…。彼が精神病院に電話してしまう可能性も十分に考えられたのだが、…彼は奇跡的に俺を信じてくれた。彼は俺が狂ってしまうような人間じゃないと思ってくれていたんだろう。だから、俺は事態が収まるまで、彼の家に留まろうと思う。チョコレートのココから。ともかく、これからはそう呼ぶ…)。俺はとにかく友人に事の全容を話した(狂ったと思われるから本当は内緒にしておきたかったが、そのときにはもうそうするしかないと思った)。『1dallar.wav』の事とか、何らかの理由で老婆が俺を葬ろうとしている事とか…。彼が精神病院に電話してしまう可能性も十分に考えられたのだが、…彼は奇跡的に俺を信じてくれた。彼は俺が狂ってしまうような人間じゃないと思ってくれていたんだろう。だから、俺は事態が収まるまで、彼の家に留まろうと思う。彼が精神病院に電話してしまう可能性も十分に考えられたのだが、…彼は奇跡的に俺を信じてくれた。彼は俺が狂ってしまうような人間じゃないと思ってくれていたんだろう。だから、俺は事態が収まるまで、彼の家に留まろうと思う。彼が精神病院に電話してしまう可能性も十分に考えられたのだが、…彼は奇跡的に俺を信じてくれた。彼は俺が狂ってしまうような人間じゃないと思ってくれていたんだろう。だから、俺は事態が収まるまで、彼の家に留まろうと思う。
▲前エントリー同様、文章が反芻する部分がございますが、原文でそうなっております。

2011年8月30日

今夜、友人が窓の外をちらっと見たんだが、その瞬間、彼の顔から血の気が引いた。ココもそれに怯えていた。俺も窓を見てみたんだ。いた。彼女が窓の外で、魂を貪るような目、狂った笑顔を浮かべて部屋の中を見つめていた。もう我慢の限界だった。俺達はすべてのブラインドを閉じ、すべての窓、扉に釘で板を打ちつけた。しばらくは外には出ないと思う。

2011年8月31日

俺は友人のパソコンで、以前俺が『1dallar.wav』について質問した掲示板のスレを確認してみた。誰かが「1dallar」というユーザー名でレスしてきていた。どんなプロフィール画像だったと思う?あの呪われたババアの顔だったんだよーートレードマークの魂を貪る目と狂った笑顔を浮かべたね。彼女のレスはシンプルで

「あぁ、証拠が増えた。破壊しなくちゃならないねぇ」

俺は返信しようと返信ボタンを押したんだが、スレッドが存在しないという。さらにユーザー名「1dallar」を検索したが、そんなユーザーは存在しないらしい。一番気味が悪かったのは、彼女の返信の投稿日が1928年、今からおよそ90年近く前であることだ。その時代にインターネットは存在していない。

2011年9月1日

「1dallar.exe」

友人のパソコンに突然「1dallar.exe」をダウンロードするダイアログボックスが表示された。あのババアの仕掛けた罠だとわかっていたので、俺はダウンロードをキャンセルしたんだが、どういうことだ?どういうわけか、それはダウンロードされてしまった。ヤバいだろ?ダウンロードが終了すると、そのプログラムが起動した。俺は最悪の事態に備えた。また別のパソコン破壊ウィルスか…あのババアが仕組んだ…それは開いた。…それはゲームだった。

ゲームだ。「1dallar.exe」はいままでの悲惨な物事の一部なのかもしれないが、それはただのPCゲームのようだった。「PLAY」と「EXIT」と「設定」のボタンがあるメニュー画面。まぁ、背景はドル紙幣だったけどな。俺はまず「設定」をクリックした。グラフィックとか、すこし設定をしたよ。俺は戻って「PLAY」を押し、再び最悪の事態に備えた。

銀行強盗ゲーム

チュートリアルが表示された。どうやら、プレイヤーは銀行強盗役らしい。各ステージでは、銀行に行くまでに様々な障害物を越えなければならず、さらに銀行ではボス戦があるらしい。ボスを倒せば、お金を手に入れることができるといった具合だ。

友人とココが心配そうに見つめる中、俺はゲームを始めた(無関係:友人の名前はビルだ)。

それはごく一般的なゲーム画面で、結構簡単に進めることができた。俺は3ステージをクリアし、4ステージ目が最初の銀行までの最終ステージであることがわかった。4ステージ目をクリアした俺は、ボスと戦った。ボスは超能力などを持った銀行員みたいなやつだった。まぁ、第1面のボスだから、あっさりと倒せた。俺はヘッドショットをして、彼を倒し、お金を強奪した。ゲームのスコアが加算され、次の第2面に進む。

閉じないゲーム

俺はもう十分にプレイしたと思ったので、ウィンドウを閉じようとしたんだが、×ボタンをクリックしてもエラー音がなってしまった。ゲームはまだ俺に遊んで欲しいらしい。最近、俺の身に降りかかる奇妙なことを鑑みれば、その理由は良いものではないはずだ。そう考えた俺は、タスクマネージャーから終了しようとしたが、そのプロセス終了ボタンを押してもエラー音がなってしまった。シャットダウンも試みたが、結果は同じだった。「1dallar.wav」が最初に俺の古いパソコンを破壊したときと非常に似ていた。ビルのパソコンはノートパソコンだったので、バッテリーを取り出してシャットダウンする必要があった。俺はバッテリーを取り出し再起動したが、今回はすべて正常だった。俺は「1dallar.exe」を削除した。それは「1dallar.wav」のように復活しなかった。削除されたっきりだった。

まとめ

文章が反芻されているのが気になりますね。続きは別のエントリーで!

続き:『1dallar.wav』の呪い③

ところで、ココとビルがかわいそうですね。なんか。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございます。

スポンサーリンク
レクタングル大