皆様はこの動物ご存知ですか?
不思議なお鼻に、かわいらしいフォルム。
マレーバクです。
ところで、
「バクは夢を食べる」
という伝説も比較的有名なのではないかと存じます。
このかわいらしい動物が果たしてそんな不思議な力を持っているというのでしょうか?
バクの生態
まずはバクの生態をご紹介します。
概要
バクはウマ目のバク科に属する動物を指します。ちなみにウマ目にはウマ科とサイ科とバク科がございます。ウマ目の特徴としては、指先が蹄で覆われていて、地面に付けるのはその指先だけ。さらに、中指が発達しております。
マレーバクの画像をご覧いただけるとわかるかと存じますが、前足は4本指、後ろ足は3本指という点で、他のウマ目とは区別されております。
バクの画像で癒されな!
で、バクは夢を食べるの?…とその話に入る前に、
平素は怖い話などを取り扱って、おどろおどろしいこのブログですが、今回はまったりモード。ここで一旦、バクの画像を見て癒されましょう。
マレーバク以外にもアメリカバクなんかもいます。
バクの子供。ウリ坊みたいですね。
干草を食べるバク。
・・・?干草?夢じゃなくて?
主食
バクに限らずウマ目の動物はすべて草食性です。彼らは肉を食べることを一切しないので、草を食べるために臼歯と切歯が独特な発達を遂げ、草木を効率よくすり潰せるような構造になっています。
・・・っておい、夢は食わないのかよ?!
夢を喰う獏
では「バクは夢を食べる」っていう伝説は何なのでしょうか?
『妖怪ウォッチ』に出てくるバク
小学生の十八番『妖怪ウォッチ』。アニメもゲームも絶好調です。
そんな『妖怪ウォッチ』では様々な妖怪が登場し、人々に影響を与えます。バクも登場するんですねー。
いや、怖い。
ゲーム内の解説では
「とりついた相手に夢を見させ、その夢を食べる妖怪。壮大な夢ほど美味しいらしい。」
相手さえいれば、食べるのには困らないんですね。うらやましい。
そんなバク、ポケモンみたいに進化後があるらしいです。それがこちら
にじみ出るインド感。
起源は中国
皆様が夢を食べると思っている「バク」、実はマレーバクとかではないのです。どちらかと言えば、妖怪ウォッチ寄りです。しかし、起源はインドではございません。
実はバク伝説の起源は中国。ですので、本当は「獏」と記載したほうがいいのかもしれません。ただ、中国の文献では「白豹」や「熊」などに似ているとされており、更に注として「熊に似て頭が小さく、白黒のまだら、銅鉄や竹骨を食べる」と記載されております。
中国
白黒
熊
竹骨を食べる
・・・?
それって「パンダ」じゃないんですかねー?(パンダはチベットの動物であるという主張もございますが、それはここでは置いておきます)
ちなみに、中国の段階では「獏は夢を食べる」という伝説はございませんでした。ただ、獏の毛皮を魔除けとして用いる文化はあったようです。(パンダの毛皮かもしれないですけど)
バクが夢を食べると考えたのは日本人
さて、中国から獏の伝説が伝来したのは、室町時代末期でした。
中国では獏は魔除けの動物でしたので、屏風や掛け軸に描かれるなど、縁起物として用いられることが多々あったといいます。
日光東照宮の獏
どうやら、この魔除けが、ある種「悪夢を食べてくれる」という意味に捉えられ、「獏は夢を食べる」という伝説が生まれたと言う方もいます。
さらに深い分野にはなりますが、中国の文献(『唐六典』『後漢書』)には
「伯奇食夢」
すなわち、「伯奇」という神様は夢を食べるという記載があったため、その「伯奇」が、どうしてか日本では「獏」に間違われてしまったという説もございます。
まとめ
バクも獏もどっちもいい奴なんだ(小並感)
最後までお読みくださいましてありがとうございました。